〈クウネル・サロン〉プレミアムメンバーのKayoさんこと重盛佳世さん。38歳で会社を辞め、直感に導かれるままイギリス留学を決めました。その後、英会話の本が大ヒットという人生の大転換をアラフォーで経験しました。今回は現在も勤めているコンシェルジュ業にも活かされているという、イギリスでの親切にされたエピソードをお届け。
イギリスでの経験がコンシェルジュの仕事の糧となっています
執筆の傍ら、海外から訪れる外国人ビジネスマンが滞在するところのコンシェルジュの仕事をしています。
私はこの仕事を通して、人に尽くすことへの喜びを知りました。
月日を重ねていくうちに、「たしかあの人は先日こんなことを言っていたから…、こういう情報をお伝えすれば喜ぶのでは?」と、先回りしておもてなしができるようになっていきました。すると、相手からも自分を覚えてもらえるようになり(現場は5人のシフト制)、コミュニケーションも円滑に取れるようになっていったのです。
その際に思い出すのが、イギリス滞在中に助けてもらった多くの「紳士淑女の振る舞い」です。現地での私は、言葉もままならなければ、文化の違いにも戸惑う、バリバリの外国人。何かあると、すぐに人に尋ねていました(まるで無邪気な子供のように笑)。
すると誰一人として嫌な顔をせず、優しく助けてくれたのです。それらの振る舞いが、ほんと、ステキで!そんな体験をもとに、今度は私が母国で恩返しをする番だと思い、今の仕事を頑張っているのであります。今回は私の受けたサポート中で、特に印象に残っている2つのエピソードをご紹介します。
●episode 1
地図を破って譲ってくれました
それは私が留学生のころ。知人がロンドンで個展を開くとのことで招待状が届いたので、カンタベリーの田舎町から都会に出て行ったのでした。まだスマホを持っていなかった私は、おおよその見当をつけて会場に向かったものの、案の定、道に迷ってしまいました。
そこで、近くで休憩をしていた道路工事のお兄さんたちに助けを求めたところ、その中の一人が、「ちょっと待っていな!」と、自分のリュックから地図を取り出し、現在地から会場までの道のりをペンで記してくれました。
そして、「これを持っていきな!また迷ったら、これを見せたらいいよ。」と、その部分を破って渡してくれたのです。「いいんですか!!!」と、その振る舞いに感動!おかげで無事に会場に着くことができました。
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【この経験から得たこと】
コンシェルジュ業でも、行先を描いてお渡しできるような地図をフロントカウンターに準備しています。(「百聞は一見に如かず!」+「お渡しできることが重要!」と。)
●episode 2
目的地まで道案内
これまたロンドンでの話ですが、田舎者の私は、またまた道に迷って、近くにいたバス停のスタッフに道を尋ねたのでした。青年は外国人の私にていねいに説明してくれるものの、英語力が未熟で土地勘も無い私は一向に理解できない……。すると、彼は別のスタッフに自分の仕事を代わってもらい、目的地まで案内すると言ってくれたのです!!!
当時アラフォー(立派な大人)の私でしたが、『ロンドン=異国の都会=危ない場所』と警戒し、「これって親切過ぎない?別の場所にでも連れていかれたら…、最後にお金をせびられたら…」と、恐る恐るついていきました。
そんなビビる私をよそに、彼は笑顔で話しかけてくれました。そして目的地に着くと、「じゃぁ、僕は仕事に戻るから!」と爽やかに立ち去っていったのです。こんなステキな振る舞いに、疑念を持ってしまった自分を恥じたのでありました。
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【この経験から得たこと】
海外でのオーバーサポートは当たり前。ましてや自分はコンシェルジュだから、恥ずかしがらずに、どんどんお役に立っていこうと、積極的に滞在客のお世話をしているのであります!
【kayo’s message 】
Seeing is believing
百聞は一見に如かず
英語では、「見ることは信じること」という意味で使われます。もしくは、「Seeing is better than hearing.」でもOK。日本人には、こっちのほうがしっくりきますよね!