
「小さいときから”本の虫”。本は人生の一部のような存在です」そう語る作家・角田光代さん。新居に作った本棚は、まるで図書館のよう。愛情と思い入れが詰まった本の中から、最近はまっている本を3冊選んでいただきました。
角田光代
1967年生まれ。24歳で作家デビュー。直木賞、川端康成文学賞など受賞多数。近著に角田光代訳『源氏物語』(河出書房新社)など。
新築のお気に入り本棚。

漫画の棚には、『ガラスの仮面』や『火の鳥』が並ぶ。敬愛する開高健の写真集を集めたコーナーも。 半円状の突起はキャットウォークだが、愛猫は通らないのだとか。
部屋に入ると、壁全面、吹き抜けの高い天井の一番上までの大きな作り付け書棚が目に入ってきます。 写真の左側の壁にも同じような天井までの書棚が並びます。「自宅には本棚はここだけですが、部屋のあちこちに本は置いてあります」

この棚には海外で翻訳された自著が並ぶ。多くの国で翻訳出版されている人気が伺える。
日本文学、翻訳小説、漫画、文庫本 など、本は棚ごとにおおまかに分類さ れて整然と並んでいます。まだ4分の1くらいは空きスペースがあるよう。 「ここに置いているのは、どれも思い入れのある本だから処分するつもりはないんです。ここがいっぱいになったら……その時はその時で考えるつもり」
最近のおすすめから。
「仕事場でお昼を食べながら、電車での移動中、 お風呂の中でとか、細切れですが、いつも2、3冊同時並行で読んでいます。」

内田百閒
「頑固で気難しい人と思われがちな内田百閒ですが、百閒が書いた追悼文を集めたこの本を読むと、ものすごく愛情深い人だったんだ なぁと改めて思います」中公文庫 ¥1,100

ミン・ジン・リー 訳/池田真紀子
「日韓併合から始まる、4世代にわたる韓国人一家の大河小説。悲惨な話も多いけれど、登場人物に健やかな真っ当さがあって勇気づけられます」文藝春秋 上下巻 各¥2,640

クォン・ヨソン 訳/橋本智保
「こちらも韓国の女性作家の短編集で、テーマがお酒なんです。旅ができない今だから、 読んでいて韓国の居酒屋の風景を思い出したりしています」書肆侃侃房 ¥1,980
写真 柳原久子/取材・文 船山直子/再編集 久保田千晴
●その他、本に関するトピックいろいろ。
◎『テルマエ・ロマエ』のルーツはここに!? 文筆家・漫画家ヤマザキマリさんを作った本3冊。
◎【お腹がすく本4冊】料理家・作家 樋口直哉さん「おいしい料理本の世界」前編
◎【お腹がすく本3冊】料理家・作家 樋口直哉さん「おいしい料理本の世界」後編