もうすぐバレンタイン!日本では、女性から男性へチョコレートを贈るのが慣例となっていますが、これは日本独自の習慣。数十年前に、チョコレート会社が始めたキャンペーンがきっかけというのは有名な話。ではでは、アムール(愛)の国、フランスではどのような楽しみ方をしているのでしょう?
2月14日、日本でバレンタインデーといえば、チョコレートと共に女性から男性へ「愛を告白する日」。それに便乗(?)して「●●チョコ」と冠が付いたチョコレートもあちこちで飛び交いますよね。以前住んでいた韓国では、チョコレートはもちろん、くまのマスコット付きバスケットにお菓子を詰めたラブリーなギフトがバレンタインの定番。ホワイトデーには、超特大のくまのぬいぐるみが大人気…と、2~3月は街にくまちゃんが溢れていたのを思い出します。
一方、フランスのバレンタインデーは、夫婦やカップルが愛を祝う「恋人たちの日」という位置づけ。レストランでディナーを楽しんだり、映画やコンサートに出かけたりして、愛し合う2人が特別な時間を過ごすという、まさに「アムールの国」らしいイベントデーです。ギフトは男性から女性へ贈るのが一般的。アクセサリーや香水、お菓子のほか、セクシーなランジェリーが好まれるのもフランスならでは。中でも人気のギフトはブーケです。
普段からお花を飾ることが一般的なフランスで、ブーケはギフトや手土産にも欠かせないアイテム。フランス人はお花が大好きなので、ブーケを手に街を歩いている人をよく見かけます。メトロの中や信号待ちで「まあ、綺麗ね!」と声をかけられることも。なので、恋人の日ともなれば贈るブーケにも気合が入ります。お花屋さんに長蛇の列が見られるのは、バレンタイン当日の風物詩。いつもは「お店におまかせの予約」が多いブーケも、この日ばかりは「自分で選びたい」というのが男ゴコロ。やはり赤いバラが定番で、バラ以外でも色は赤系が人気だとか。ストレートに愛を表現するフランスっぽいなあ…と、大きなブーケを片手に歩くパリジャンを眺めながら思います。ちなみに友人のだんな様は、バレンタイン・デーに出張が重なったため、当日を挟んで3日間、自宅にお花が届くよう手配してくれたんだそう。なんてロマンチック!
※↑友人のフルリストChiaki Kokamiが撮影してくれた素敵なブーケとムッシュの写真。https://www.les-intimes.com/
とはいえ、当然こういった「バレンタイン商戦」的な風潮を好まない人たちもいて「365日いつでも恋人を愛しているんだから、バレンタインデーだけ特別なことをする必要はないんだ」というのが彼らの主張。まあ確かに…と聞きながら、これもこれで、フランス人っぽいなあと思ったり。いずれにせよ、大事なのは本人たちの気持ちなわけで。ギフトをもらってももらわなくても、2人の愛がながーく続きますように。