【次の休みに読みたい本vol.1】書店員に聞く生き方のヒントをくれる本。キーワードは「捨てる、やめる、手放す」

有隣堂書店員のおすすめ4冊

書店の実用書コーナーに立ち寄ると、「捨てる、やめる、手放す」といったタイトルが目につきます。どうして今この類の本が売れているのか、そして今読んでおきたい一冊とは?人気書店のベテランスタッフに取材しました。今回の推薦人は『有隣堂』書籍バイヤーの岩堀華江さんです。

暮らしを見直す流れが加速し、心や空間の〝余白〟が大切に。

「現代の生活が複雑になり、心や空間の〝余白〟を求める人が増えたことが、今この手の本のニーズが高まっている背景にあるのではないでしょうか?2010年頃から『断捨離』ブームがありましたが、コロナ禍以降、暮らしを見直す流れが加速しているように思います」と語るのは、有隣堂の書籍バイヤー・岩堀さん。

店頭でも「断捨離」関連本への問い合わせが増え、「手放す」ことへの関心の高まりを実感しているそうです。推薦してくれたのは、暮らしだけでなく心に向き合い、前向きな生き方へと背中を押してくれる4冊。「忙しくて余裕がない人、なんとなくモヤモヤしている人におすすめ。読むことで、自分にとって本当に大切なものが見えてくるはずです」

有隣堂 書籍バイヤー 岩堀華江さん推薦の4冊

『50歳からはこんなふうに』
松浦弥太郎 著(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

50歳になった。自分の物語をはじめよう。「自分の時間を、ちょうどよく、好きなように」楽しむための47のヒントを紹介。「『やめる』ことよりも『選び直す』ことの大切さを教えてくれる一冊。年齢を重ねることへの前向きな視点が心に沁みます」

「捨てる、やめる、手放す」

『書いたら燃やせ』
シャロン・ジョーンズ 著 白浦 灯 訳(海と月社)

全世界で350万部を突破し大ブーム。次々に繰り出される質問に正直に答えていくワークブック形式の一冊が、意外な自分との出会いへと導く。「誰にも見せない本音を書き出し、感情や記憶をそっと手放す。共有しないからこそ自分の心に向き合えます」

「捨てる、やめる、手放す」

『本当に大事なことはほんの少し』
ウー・ウェン 著  大和書房

中国・北京で生まれ育った人気料理研究家による初のエッセイ。著者が実践する暮らしの工夫と考え方を紹介。「『捨てる』より『選び抜く』ことの美しさ。料理も人生も、余計なものを削ぎ落とすことで本質が見えてくるというメッセージが心地よいです」

「捨てる、やめる、手放す」

『「当たり前」を手放したら、人生が豊かになった
フランスでやめた100のこと』

ロッコ 著(大和出版)

人付き合い、食事、買い物……リヨン在住の日本人デジタルクリエイターが、たくさんの撮り下ろし写真と共に等身大の生活を紹介。「『やめる』ことが自由と豊かさにつながるという実例が満載。自分の暮らしにも変化を起こしたくなる一冊です」

Information

『クウネル』2025年11月号掲載 写真/鳥羽田幹太、取材・文/吾妻枝里子

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