ギフトにも最適!モデル・菜木のり子さんの「ニュアンスを楽しむ」本4選
年末年始のお休みは、家にこもって、帰省の移動中に、本をたっぷり読みたいという方が多いのではないでしょうか?読書家のプレミアム・メンバー菜木のりこさんに、最近グッときた本を教えていただきました。
目 次
感覚で味わいたい本をセレクト
本が好きで普段から様々なジャンルの本を手に取ります。今回紹介したい4冊は、文字を情報として受け取り頭の中で処理することに疲れた時に、脳を低速モードにして、言葉や文字、行間や間をゆっくり受け取り感覚で味わう「ニュアンス読書」に最適な本です。
#book1_『翻訳できない 世界のことば』
まず1冊目は、
『翻訳できない世界のことば』
エラ・フランシス・サンダース著/前田まゆみ訳
~本文より~
「killig キリグ」タガログ語 名詞
(訳)お腹の中に蝶が舞っている気分。たいてい、ロマンチックなことや、素敵なことが起きたときに感じる。
「MAMIHLAPINATAPIAマミラピンアタパイ」ヤガン語 名詞
(訳)同じことを望んだり考えたりしている2人の間で、何も言わずにお互い了解していること。(2人とも、言葉にしたいと思っていない)
っとこんな具合に 一言で翻訳できない「ことば」を集めた本です。
こんな意味を持つ「ことば」が単語として存在してるってすごく楽しい。(日本語も出てきます)
あわよくば、いつかさらりと使ってみたいと思っていたりします。
#book2_『誰も知らない世界のことわざ』
2冊目も上記と同じ作者・翻訳者の本です。
『誰も知らない世界のことわざ』
エラ・フランシス・サンダース著/前田ゆみ 訳
それぞれの国に根着いた文化や習慣などによって生まれた『ことわざ』を作者の描く可愛いいイラストと共にその世界に入り込んでみると、奇想天外で不思議な気分になります。
『翻訳できない世界のことば』も『誰も知らない世界のことわざ』も、どのページから読み始めてもいいのだけれど 必ず「はじめに」の作者のメッセージを読んで欲しいです。
#book3_『アホになる修行』
3冊目は直球です。とにかく言葉を全身で受け取ってみてほしいです。
『アホになる修行』横尾忠則言葉集
アホになるには修行がいるらしい。
アホではいけないと言われ頑張って身につけた中途半端な思考やルールは、いつだって私を縛り付け、それは自由である事に強くブレーキをかけている気がする。
美術家・横尾忠則さんの代表的な著書、対談、X(Twitter)などから厳選された言葉集は頭ではなく身体の言うことを聞くこと、すなわちアホになることを推奨していらっしゃる。
それでいいのだ。むしろそうありたいのだ。
なれるかどうかより、自分の中にその種まきをすることがアホへの第一歩なのだ。
それでいいのだ!!
#book4_『Artists’ Instagrams』
4冊目
『Artists’ Instagrams』
Jean-Philippe Delhomme 著
六本木にあるギャラリー「PERROTIN」で作品を見た後に寄ったショップで見つけた物でフランス人のイラストレーター ジャン・フィリップ・デロームのウイットに富んだユーモアの世界へ。
もしも現代アートの巨匠達がinstagram をしていたら……、
そんな想定をもとに書かれた本です。
作者の洞察力が凄くて、ここに出てくる巨匠達の人となりなんて1ミリも知らないはずなのに、投稿文も写真(ここではイラスト)もハッシュタグ、コメントやフォロワー数に言いたるまで、「言い得て妙(きっと)」と思わされてしまう妙な納得感。ライトでアートな一冊です。
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この記事の
プレミアムメンバー
菜木のり子
14歳からティーン誌でモデルを始める。その後女優に。25歳から27歳をパリで過ごし、帰国後はCMタレントとしても活躍。
Instagram: @nagi_norico