広いほど死蔵品がたまりがちな「物置き」。整理収納アドバイザーの収納マイルールは?

〈クウネル・サロン〉プレミアムメンバーで、整理収納アドバイザーの青木美詠子さんに収納のコツを教わる連載。今回紹介するのは、物置部屋(小屋裏収納)の収納事情。普段使わないものや思い出の品などはこの場所に置いているのだとか。

3階の物置部屋の紹介。普段使わないものはまとめて収納

我が家の小屋裏(*)の整理収納をご紹介します(ここは今まであまり、お見せしてなかった場所。物置なので、写真がきれいじゃなくすみません)。ハシゴではなく階段で上がれるので、物の出し入れは簡単です。でも高さは140cm以下なので(床面積に入らないよう)、頭を少し下げて歩いたり、座って整理しますが、もう慣れました。

TOP写真に見えている物は、お客様用の折りたたみ椅子、アイロン台、オンライン用ライト、脚立など。椅子の後ろの引き出しには、資料でとっておきたい本(本棚の記事で少しご紹介)。ここも毎年見直し、減らしています。

かけてある白いシーツの中は初めてお見せしますが、アルバムなど思い出のものや、昔からの文章ノート、出版された書籍、資料など。

*小屋裏とは、天井裏に造った高さのない収納スペースのこと。「屋根裏収納」や「グルニエ」と呼ばれることも。

以前の家で使っていた『無印良品』の〈PPキャリーボックス〉(旧型)に。上段は冷えとり靴下、スリッパなどのストック。

思い出のものについては私は慎重派なので、少しずつ減らしてはいますが、まだ多いほうだと思います。二度と手に入らないし、仕事の資料的な意味合いもあるし、久々に見ると感動もするので。でも数年前、この中の古い手紙を仕分けし、どうしても取っておきたいものだけにできたので、少し自信にもなりました(亡き母の手紙とか、泣きますね)。

「もう手放していい」と思う時期は、人によってかなり違うと思うので、私は無理やり断行して、悲しくならないようにしたい派です。昔のアルバムを縮小するのも今はまだ無理なので、捨てられない紙焼きを増やさないことだけ厳守。

でも、あまり「減らない」と落ち込まず、年月にまかせておくのも手。感情は変わるので、何年かたって見ると「これはもういいな」と思うものも必ず出てきます。昔のコピーライター時代の作品もだいぶ処分。場所をとるトロフィーなども。「全部捨てるのじゃなくて半分にしよう」とか、「これに代表させよう」なども、気が重くならない方法です。

その奥のスペースには、これも前の家で使っていた『無印良品』の〈PP衣装ケース・引き出し式〉(旧型)。上には防災リュック、もう古くて捨てるタオルなども(ヘナの後に使ったりして処分)。

ベッドマットレスは自分達に厚みが合わず、お客様用にひとつ保管(義母にはよかったよう)。

引き出しの中には日頃そんなに使わない雑貨を。中は『無印良品』の〈PPメイクボックス1/2〉、〈PPファイルボックス1/2〉などで区切っています。細かく分類はしていませんが、上からは見えるように。

部品や同じ種類のものをジップロックでまとめると、不明な品が出ません。マスキングテープで名前を。

ここの引き出しには趣味のものも多々。途中から夫婦でコンサートにも行っていたSMAPのDVDなど。他の趣味関連は少しずつ手放せましたが、これはまだ持っていたくて。

窓際のスペース。防災用の小型蓄電池やランタン、テント。味噌づくり用ミンサーなど。緑の紙箱には昨年、防災用に買った電気コンロ。箱はかさばるので普段すぐ処分しますが、これは剥き出しだと壊れそうなので。

ざっとご紹介しましたが、マンション時代の収納よりだいぶ広いこの場所があるから、他の場所にそんなに物を置かずにいられる、ということもあり、整理収納の話をする時に申し訳ないような気持ちです。

でも広ければ広い分、物が膨大で管理がたいへんになるので、本当は狭いほうがラクだと思います。「えー、本当に?」と思われるでしょうが、たとえば田舎の大きなお屋敷や、外の物置、実家など考えてみてください。スペースの分だけ、大量の死蔵品がたまるケースも多いと思います。

なので、マンションなど限られた空間で、厳選された物を回していくのは、片付ける気力も薄まりそうな老後に、幸運と捉えるようになるかも。私も小屋裏に無尽蔵に物を置かないよう、定期的に見直しています。反対側にもう少しスペースがあるので、また次回お見せできたら。

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この記事の
プレミアムメンバー

青木美詠子

1963年生まれ。整理収納アドバイザーの資格をもち、オンラインを中心にセミナーや個人へのお片付けサービスも行う。著書に『あおきみさんち、家を買う。』(マイナビ出版)など。長年実践する「冷えとり」に関する著書も。
https://www.aokimi.com/
Instagram:@aokimieko1616

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