【日々の暮らしに役立つ本】内野敏子さん「食材や料理で元気になる本」

たなかれいこさん著書 表紙

1冊の本から知識が広がり、日常生活がさらに充実できることも。 食や健康、お金のことなど、毎日の暮らしに役立っているというおすすめの本を、それぞれの分野に詳しい人や読書好きな人たちに聞きました。



「奥付け&芋づる購入」で読書をさらに楽しんで

水引工芸家の内野敏子さんは、かなりの本好き。新居を建てる際に自らが設計し、6畳ほどの広さをとった玄関を図書室にしてしまったほどです。「玄関に入れば、いつでも手持ちの本が見渡せる状態にしたいと思って。家の面積の割に、すごく贅沢な空間を造ってしまいました」

電子書籍もよく利用していますが、 日常に役立つ知識に関しては、やはり手で触ることのできる紙の本に頼るところが大きいと言います。 「本は奥付けを見て決めることも多いです。著者は違っても編集者は好きな本と同じ方ということもあり、的確な判断材料になります」

たなかれいこさんの本 表紙
生きるための料理』『腸がよろこぶ料理』たなかれいこ
「奥付けを見て買うことの多い私が、デザインに惹かれて購入した2冊。たなかさんの本の中でも特に好きで、洗いすぎや皮の剥きすぎを見直し、素材の大切さに気付かせてくれた本です」。各1,650円(リトルモア)

本を探すテクニックとしては「芋づる式」というのもあるのだそう「。今回ご紹介した例では、たなかさんの本でリンゴの話を読み、身近な果物だけれど、子どもの頃の知識でストップしているかも、と気づき、教科書を探す感覚で丹野さんの本に辿り着いたり」

年齢を重ねるにつれて、意味や関連することを丁寧に掘り下げるようにな ってきたと言います。そんな内野さんの選書を“食”を中心に紹介します。

『リンゴを食べる教科書 健康果実のひみつ』表紙
『リンゴを食べる教科書 健康果実のひみつ』 丹野清志 「たなかさんの本にリンゴのお話が出てきて詳しく知りたくなり、探し当てた本。温かみのある写真は著者が撮影しています。とても読みやすく、 品種別の関係図や栄養効果、レシピも載っています」。1,320円(ナツメ社)
『大切な人が病気になったとき、 何ができるか考えてみました』表紙
『大切な人が病気になったとき、 何ができるか考えてみました』井上由季子  「タイトルどおりの本。 心に寄り添い、医療とは別の角度から、食も含め何ができるのかに気付かされます。さまざまな方たちの工夫は、クウネル世代に温かく届くはず」。 1,760円(筑摩書房)
『お金の教養』表紙
『働く君に伝えたい「お金」の教養』 出口治明 「ふたりの姪に贈ろうと買ったのに、自分用に1 冊キープ。お金にまつわる数字が苦手な私ですが “自分に投資すればいい” という内容に救われ、時々、読み返したくなります」。1,430円(ポプラ社)
『水引 基本の結びと暮しの雑貨』表紙
著書『水引 基本の結びと暮しの雑貨』は、日本のお祝い事にさまざまな形で結ばれてきた水引を、普段に活かすアイデアが満載! 1,650円 (文化出版局)
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『クウネル』2023年1月号掲載

取材・文/井出千昌、編集/黒澤弥生

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