ハマる人続出のクルーズ旅!豪華客船『飛鳥II』で美食やエンタメを満喫しました

大人になった今、旅に求めるのは“非日常“の空間でゆったりのんびり、心と体を解き放つ時間。そんなマチュア世代におすすめしたいのが、移動の時間も旅のハイライトとして楽しめる船旅。極上のグルメ、癒し、エンターテインメント、すべてが揃う豪華客船『飛鳥II』のクルーズ旅を体験してきました。

金沢発、函館着の2泊3日の船旅に出発!

参加したのは、金沢出発、函館到着の2泊3日のコース。金沢港で乗船がスタートするのは15時〜なので(出航は17 時〜)、金沢の街並みやグルメを堪能してから乗船すれば、さらに旅の楽しみが広がります。目的地の函館港に到着するのは3日目の朝10時頃。到着後の函館観光のプランに思いを巡らせるのも楽しい!

金沢港で出迎えてくれた『飛鳥II』は圧巻の存在感。12階層のうち4フロアを占める客室(キャビン)は全部でなんと436室!

船旅の醍醐味、グルメが楽しめる飲食施設も10箇所以上あるというから驚きです。ターミナルでチェックインしたらいざ乗船。ラグジュアリーな船内に胸をときめかせながらキャビンへ向かいます。

22.9平米の「バルコニー」というタイプのツインのお部屋。

海風が心地よいプライベートバルコニー。

今回宿泊したのは「バルコニー」というタイプのキャビン。海に面したプライベートバルコニーがあるなんて贅沢!

飛鳥II』には様々なタイプの客室がありますが、すべての部屋が海に面しているので、どの部屋からも洋上の景色を楽しめます。またすべてのキャビンにバスタブを完備しているのも日本船ならでは。ゆったり寛げるソファや、デスクスペース(もちろんWi-Fiも完備!)もあるので、リモートワークもできちゃいます。

オン(公共スペース)とオフ(自室)の切り替えが自在な豪華客船なら、1人でも誰かと一緒でも、マイペースに旅を楽しむことができそうです。最近は1人でのんびり船旅を楽しむ方も増えているのだとか。

2020年に新登場した「和洋スイート」は2部屋限定のスペシャルルーム。

独立したベッドルームのある「ロイヤルスイート」のリビングスペース。全体で88.2平米と驚きの広さ!

海に面した大きな窓が心地よいロイヤルスイートのジェットバス。

クラシックな内装が気分を高める「アスカスイート」。

「スイート」と名がつくキャビンにも様々なタイプがあるそうで、見学させていただくことに。一番広い「ロイヤルスイート」は、独立したリビングルーム、ウォークインクローゼット、ワークスペースなどを備え、ホテルのスイートルームと変わらない(もしくはそれ以上の)豪華さ。

部屋に備え付けのアルコールやルームサービスもオールインクルーシブなので、プライベートなお籠もり旅がお好みなら、ぜひスイートルームのご予約を。

「ステート」、「バルコニー」などスイートルーム以外の客室でも備え付けの冷蔵庫の中にはお水やお茶、ジュースのサービスがあり、別途料金でルームサービスを頼むことができるので、自室でプライベートな食事を楽しむのもあり。

とはいえそんな余裕がないほど『飛鳥II』のインクルーシブサービスは充実しているのですが、そちらは追ってご紹介します!

いよいよ出航、船内にはお楽しみが盛りだくさん!

キャビンにチェックインした後は、ウェルカムドリンクや軽食のサービスをいただきつつ出航の時間を待ちます。
セイルアウェイパーティではデッキでスパークリングワインが振る舞われ、ドラマティックなドラの音と共にいよいよ出航!

遠ざかる陸地を眺めながら旅の始まりに乾杯!

出航したらとにかく広い船内を探索。レストラン、カフェ、ライブラリー、映画館、プール、スパ、ジムなど2泊3日では味わい尽くせないくらい『飛鳥II』の施設は大充実!

施設の営業時間内であれば、どこで何をしても自由。アミューズメントのプログラムやイベントは、毎日配られる船内新聞「アスカデイリー」でチェックできます。

ドレスコードはクルーズプランによって異なるそうで、参加した「金沢発 夏の金沢・函館クルーズ」のドレスコードは「カジュアル」。特に決まりはないので気楽ですが、昼間はスニーカーやサンダルでアクティブに船内散策、夜はパンプスに履き替えてアクセサリーを足してプチドレスアップと、時間やシーンに応じておしゃれを楽しむのも船旅の醍醐味です。

船内の散策は開放的な「シーホースプール」から。こちらのプールは、エコの観点から汲み上げた海水を使っているので浮きやすいのだそう。デッキチェアでのんびりリゾート気分を味わうも良し、ジェットバスでリラックスするもよし。視界には日本海が広がっており、どこにいても海との一体感を味わえます。

コンセント完備でノートパソコンを持ち込んでのリモートワークもOKなブックラウンジ「イー・スクエア」。

非日常の船旅に没入する前に、仕事のメールチェックなどをしなくては……と思っていたら、プールと同じ11デッキ(船内ではデッキ=階をあらわします)に作業が捗りそうなワークスペースを発見! 日本各地の工芸品が展示されているブックラウンジ「イー・スクエア」では、デスクに備わったコンセントで携帯やパソコンの充電もOK。

コーヒーなどのドリンクもオーダーできるので、カフェより落ち着いた雰囲気がお好みの方はこちらがおすすめ!

食べたい時に食べたいものを。マイペースに美食を楽しむ!

飛鳥Ⅱ』の食事は基本的にインクルーシブ(※アルコールなど一部別料金のメニューあり)。10箇所以上あるレストランやカフェで、好きな時に好きなものを、好きなだけいただけます。

まずは軽食やドリンクが楽しめるレストラン「リドカフェ&リドガーデン」へ。ちょっとお茶だけのつもりが、色とりどりのスイーツやアイス、大人気という特製ハンバーガーについ手がのびてしまいます。

朝食バイキング、昼の軽食、夜食など時間帯に応じて様々な食の楽しみを提供してくれる「リドカフェ&リドガーデン」。

小ぶりサイズで軽食にちょうどいいハンバーガーは、鉄板で焼きたてをサーブしてくれます。カレー味、フィッシュバーガーなど種類も豊富なので旅の仲間たちとシェアするのも楽しい!

軽食をつまみつつ洋上の景色に見とれているとあっという間にディナータイム。夕食はバイキング、本格的なコース料理、予約必須の寿司店(※有料)など、気分やお腹具合に合わせて選択肢は多彩です。

ディナーはメインダイニングの「フォーシーズン・ダイニングルーム」にてフレンチのコース料理を堪能。アミューズ、アペリティフに続きスープ、メイン、デザートは3種から好みの一皿を選べます。金沢出航のこの日は、メインに「能登牛の網焼き」をチョイス。航路にゆかりのある食材やメニューを取り入れているところに、日本船ならではの“おもてなし”の心を感じます。

お魚もお肉も欲張ってメイン2皿、スープはスキップしてデザートを2種類と、お好みのままにアレンジもOK。ワインリストも充実しているのでゆっくりペアリングを楽しむもよし、ディナーは控えめにして「リドカフェ&リドガーデン」でお夜食をいただくもよし。食いしんぼうにとっては夢のような食体験を、心ゆくまで楽しみました。

コースメニューの一例。日替わりなので長期ツアーの人も飽きる心配は不要!

食後は、船上のエンターテインメントを満喫!

早めのディナーを終えたら、オリジナルのショーを鑑賞すべく「ギャラクシーラウンジ」へ。世界各国から集まった実力派キャストたちによる歌とダンスのショーは、45分の上演時間があっという間に感じるほど。カラフルな衣装や舞台装置が次々とチェンジし、まるでミュージカルを見ているかのような充実感でした。翌日はマジックショーが上演されていたのですが、ゲストを楽しませるため、季節やコースによって様々なプログラムが準備されているそう。

ホリデーシーズンのクリスマスショーも人気!

ショーのほかにも映画館、ダンスホール、カジノ、ゲームルーム、バーなどの施設があり、お楽しみが盛りだくださん。乗船前は、2泊3日も船の中にいるなんて退屈しちゃうのでは?と心配していたのですが、寝てしまうのがもったいないなくて思わず夜更かししてしまうほど、船上のエンターテインメントを満喫しました!(ちゃっかり夜食もいただきました)

本格的な音響やビッグスクリーンを備えた「ハリウッドシアター」。この日は「スタンドバイミー」が上映されていました。

クラシックなムードでオリジナルカクテルが楽しめる「マリナーズクラブ」。カクテルは1杯¥1,100〜。

世代を問わず楽しめるカード&ボードゲームが充実している「カードルーム」。

生演奏をバックにダンスが楽しめる「クラブ2100」。社交ダンスのレッスンなどダンス初心者も参加できるイベントを常時開催。

本場のカジノ気分が気軽に味わえる「モンテカルロ」。※日本籍船なのでコインの換金はできません。

「リドガーデン」の夜食タイムはミニハンバーガー、ひつまぶし、おでんなど絶妙なラインナップ。ちょっと見学…のつもりが、やっぱり食べてしまいますよね。

2日目は船上の露天風呂から最高のスタート!

乗船した時はちょうど台風が接近中だったので船酔いを心配していたのですが、さすが大型客船。揺れを感じることは一切なく、ホテルと変わらない快適さで朝までぐっすり。

目が覚めたら、最上階にある展望露天風呂付き大浴場へ。お風呂好きで様々な温泉を体験してきましたが、洋上の露天風呂はもちろん初めて。悠々と広がる大海原を眺めながら入る露天風呂は最高!夜には暗い海の上に星空が広がりまた格別なのだとか。

屋内にはジェットバスやサウナ、水風呂もあり、朝からすっきり整いました。

晴れた日は最高の景色を堪能できる露天風呂。

屋内のお風呂も、もちろん海を眺めながら。

お風呂の後は、お楽しみの朝ご飯。メインダイニングの「フォーシーズン・ダイニングルーム」では本格的な和朝食、「リドカフェ&リドガーデン」では焼きたてのパンや目の前で調理してくれる卵料理、アラカルトの和食やカレー、デザートまで多彩なメニューをビュッフェで楽しめます。

『飛鳥II』はグルメ船と称されるだけあって何をいただいても美味しく、この朝食のためもっと長期のクルーズに参加したいと思うほどでした。

高級旅館の朝食のような「フォーシーズンズ・ダイニング・ルーム」の和朝食。各テーブルには花が飾られ、青い海とのコントラストも美しい。

ビュッフェ派は明るく広々とした「リドカフェ」へ。晴れた日はオープデッキで朝食をいただくのも格別!

卵料理やフレンチトーストなど、鉄板で焼きたてを提供してくれるメニューも豊富。2日目の朝はちょうど佐渡島のあたりを通過中。刻々と表情を変える窓の外の景色もまたごちそう。

大人気のあんパンをはじめ焼きたてパンも種類豊富。

船上生活に慣れてきた2日目は”優雅“をテーマに

船の全体像がわかってきた2日目は、日常を忘れてゆったり優雅に過ごしたいもの。事前に予約していた船内サロン「アスカ アヴェダ サロン&スパ」へ。あのAVEDAのヘッドスパやフェイシャル&ボディトリートメントのほか、ヘアカットやネイルケアまで豊富なメニューが揃っているので、日頃怠りがちなセルフケアのチャンス!

船の中だということを忘れてしまいそうな広々とした店内。受付を済ませたらしっかりしたカウンセリングからスタート。

施術は落ち着いたムードの個室にて。ヘッドスパ(45分)¥8,800、カスタマイズボディトリートメント(75分)¥19,800などメニューも多彩。

長期のクルーズではヘアカットやパーティ前のヘアセットをオーダーする人も多いそう。

アロマの香りに包まれながらベッドに横たわりセラピストさんに身をまかせていると思わずうとうと。揺れを感じることもないので、船内のスパだということを忘れてしまいます。

すっきり体をほぐしたら、「リドカフェ&リドガーデン」で早めのランチを軽くいただき、プールサイドでのんびり。ゲストは旅慣れしている方も多く、クルーズ情報を交換したり、ビュッフェのおすすめメニューを教えてもらったりと自然に会話が生まれるのも、クルーズ旅の醍醐味かもしれません。

 

 

この日はもうひとつ、素敵なオプションメニューを予約していました。シャンパン付きの「イブニングハイティー」(※別料金)を、リゾート気分満点の「ビスタラウンジ」でいただきます。

 

シャンパンのハーフボトルと紅茶つきの「イブニングハイティー」1セット2名分¥13,200。時期に応じてメニューや価格は変動するのでご予約時に確認を。

船首のシェイプを生かしたリゾート感あふれる「ビスタラウンジ」。コーヒーや紅茶などのソフトドリンクのほか、バーではアルコールメニュー(※別料金)も提供しています。

海を眺めながら、シャンパン片手にキャビアやサンドイッチ、色とりどりのフィンガースイーツをいただく昼下がりはこのうえなく優雅なひと時。こちらのハイティーは1日6セット限定なので早めのご予約を。

地球の一員であることを再認識したクルーズ旅

優雅なハイティーの後、お土産などをチェックしながら船内を散策しているとあっという間に日没タイム。昼間は雨がパラつきなど生憎のお天気だったのですが、雨上がりの空にはうっすらと虹が。

慌ててデッキへ出てみると、太陽がゆっくりと水平線へと沈みはじめたところ。マジックアワーの始まりです。

夕日が沈み始めると、海全体がピンクからオレンジのグラデーションに。燃えるような夕景は、海上にいるからこそ出会えた美しい自然のギフト。夕日が完全に沈むと一転、海は漆黒へと姿を変えます。

刻々と表情を変えていく海にこんなにも長く向き合うのは初めての経験で、日常では感じることのできない自然の雄大さ、地球の美しさに気づくことができたのも、船旅の大きな収穫でした。

2日目の夜もグルメ&多彩なプログラムを堪能し、翌朝目覚めるとすぐ近くに陸地が。朝食をいただいている間に函館港に到着し、2泊3日の船旅はあっという間に終了です。

初めてのショートクルーズ。豪華客船ならではのラグジュアリーなグルメや施設を満喫しただけでなく、雄大な自然や地球のスケールを体感したことで、自分の現在地を見つめ直すことができた気がします。

2025年には待望の『飛鳥III』も就航予定

これからの季節、『飛鳥Ⅱ』ではクリスマスクルーズやニューイヤークルーズなど、1〜7泊の国内クルーズのプランが盛りだくさん。3月からは103日かけて世界を周遊する「2025 世界一周クルーズ」(※ヨーロッパやカリブ、ハワイなどお好みの区間だけでも乗船可能)も予定されています。

また2025年の夏には『飛鳥III』が就航予定とあって、船旅がますます盛り上がりそうな予感。多彩な選択肢から自分らしい楽しみ方をピックアップできる船旅は、様々な旅の形を経験してきたマチュア世代にこそおすすめです。

体験したクルーズ|飛鳥Ⅱ「金沢発 夏の金沢・函館クルーズ」2泊3日

Eバルコニー1人¥179,500。※旅行代金はコースや日程、キャビンの種類に応じて異なります。詳しくはホームページへ。
https://www.asukacruise.co.jp/

写真・文 吾妻枝里子

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