心を打つタイムレスな“もの”の魅力に触れる京都旅。ユキ・パリスさんの京都アンティーク案内

銀閣寺の近く、緑豊かな哲学の道でミュージアムとショップを営むユキ・パリスさん。アンティークへの造詣の深さと圧倒的な審美眼を持つユキさんに、目と心を肥やしてくれるとっておきの京都スポットを案内してもらいました。

PROFILE

ユキ・パリス/ゆき・ぱりす

『ユキ パリス コレクション』 オーナー。1970年、結婚を機にデンマークに渡り手仕事に魅了され、展覧会の企画等を行う。2002年、「ユキ・パリス コレクション」をオープン、多くのファンを持つ。

美しい空間で古き良きものと出合う|泉屋博古館

東山を借景とする中庭。奥の企画展示館は庭を通って。

「哲学の道に近く、アプローチも庭のある空間も美しい」とユキさんが案内してくれた場所は、美術館『泉屋博古館』。住友家が収集した東洋美術を所蔵。圧巻は十五代当主・春翠による青銅器コレクション。煎茶会の床飾りとして手に入れたのが始まりで、酒器や楽器、動物を象ったものもあり、想像力をかき立てられます。

どちらもミミズクをモチーフにした青銅器。

青銅器は入れ替えしながら展示。青銅の鐘は打つ位置により異なる2つの音を出す。

泉屋博古館

住:京都市左京区鹿ヶ谷下宮ノ前町24
営:10:00~17:00
休:展示期間中のみ開館 開館中は月曜(祝日の場合は翌平日) その他臨時休あり *12/11~2024年は改修工事等のため休館
告知:~10/15「泉屋ビエンナーレ 2023 Re-sonation ひびきあう聲」、11/3~12/10特別展「表装の愉しみ」開催
https://sen-oku.or.jp/kyoto/

喫茶を楽しみものを生かすセンスに触れる|李青

李朝の器や生活道具も販売。

次にユキさんにご紹介いただいたのは出町柳の喫茶店『李青』。

「お茶をいただきながらゆっくり過ごせて、器づかいも楽しみ」とユキさん。李朝における大らかで伸びやかな民族特有の造形美と、韓国の食文化を伝えたいと1998年にオープン。「使ってこそ、ものは生きますね」と店主・鄭玲姫さん。ディスプレイからもその思いが伝わります。

李朝の薬箪笥に季節の花を。

高麗美術館の創始者を父にもつ鄭さん。娘と店に立つ。

長時間煎じる〈韓方茶〉700円。茶托は生木から削り出した古い菓子器。

李青

住:京都市上京区梶井町448-16
営:11:00~16:00(L.O.軽食15:00、喫茶15:30)
休: 日・月・火曜、夏期

人の心を打つタイムレスなものを集めて|ユキ・パリス コレクション

グリーンを飾り、空間に息吹を与える。後ろの李朝家具の上に置く大皿は伊万里。

ユキ・パリスさんが、時代や国にとらわれず、「日本の暮らしに合うもの」をセレクト。ヨーロッパのアンティークとともに、日本の伊万里や漆器が違和感なくディスプレイされて、高い審美眼と発想の豊かさに感嘆します。2階のミュージアムでは、ヨーロッパの針仕事にまつわるコレクションを展示。刺繍やレース、裁縫道具まで目を凝らして見たくなるものばかり。

1940年代につくられたデンマークのモダンなテーブルに、日本の白磁や北欧のキャンドルスタンドなど出自の違うものを。

アクセサリーには天然石を使ったオリジナルも。

象牙や陶器など、素材もさまざまなボタン。

壁につるされた刺繍の帯状の布は、使用人を呼び出すためのベルプル。装飾化されて華やかに。

フィルレース、アイリッシュクロッシェ、ボビンレースから成るジレーなど、見惚れる繊細さ。

ユキ・パリス コレクション

住:京都市左京区浄土寺南田町14
営:11:00~18:00
休:水・木曜、夏期(8月)・年末年始 2階
料:ミュージアム入館料600円
告知:~11/21 20周年特別企画展「珠玉の手仕事」展開催中
https://yuki-pallis.com

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『クウネル』11月号掲載 写真/大段まちこ、取材・文/宮下亜紀

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