京都で“日常を楽しむ骨董品”が見つかる寺町通の名店とは?【川邊サチコさん・美木ちがやさんの母娘旅】

大の京都好きという川邉サチコさんと美木ちがやさん。好奇心あふれる母娘が感じる“新しい京都”の魅力をお届け。今回は気鋭の骨董店『YAMADA MPD ART CLUB/山田萬宝堂』を訪問します。

PROFILE

川邊サチコ/かわべさちこ

トータルビューティクリエーター。トップメゾンのショーのヘア&メイクとして活躍。一般の人を総合的に美しくするKAWABE LAB主宰。仕事で月に一度、京都に通っていたことも。

美木ちがや/みきちがや

トータルビューティデザイナー。明治時代より美容、理容技術を初めて日本へ広めた家系に生まれ育つ。カメラマン、スタイリストなどマルチに活躍。温故知新の京都に興味津々。

特別ではない日常を楽しむ骨董品を探しに

ふたりが主宰しているサロン『KAWABE LAB』では、お客様に骨董の湯呑やお皿でおもてなしをしています。

「挿花家として活躍していた栗崎昇さんが京都に詳しく、彼の案内で何度も京都を旅しました。また、京都好きが高じて着物の仕事をいただき、月に一度京都通いをしていたことも。その度に、今回訪ねた『YAMADA MPD ART CLUB/山田萬宝堂』さんのある寺町界隈の骨董屋さんをめぐっては、気に入ったものを購入していましたね。お正月の新年のお祝い膳や、お客様にお出しするお茶やお菓子の器に使ったり。骨董は大好きです」と、サチコさん。

そんな母親の影響を受けてか、ちがやさんも「家にあるものはサチコさん好みのものなので、これからは自分が好きなものを揃えたい、それも日常使いできるようなものを。『山田萬宝堂』さんは、個性が生きる品揃えがとても楽しいですね」。

国や年代を問わず自由な発想で営む骨董店

店主の山田さんと会話をし、手に取りながら真剣な表情のちがやさん。「江戸時代後期から19世紀、大正時代などの小皿は人気です」

骨董店が軒を連ねる寺町に、一昨年開店。祖父の茶道具店『山田萬宝堂』の屋号を継ぎ、同じ場所に『YAMADA MPD ART CLUB/山田萬宝堂』を構えたのが店主の山田尚人さんです。

「もともと民藝が好きで、その代表的な作家・河井寛次郎の作品と出合い骨董に夢中になり、収集を始めました」。

軽やかな音楽が流れる店内に、整然と並べられている品々。

「妻と一緒に選んでいます。『これが素敵』『これ使ってみたい』そんな気持ちで手にしていただけたら嬉しいですね」

店主の山田さん一押しの民藝運動に携わった陶芸家・河井寛次郎の1957年の作品。奥深い青が印象的。

作家もの、朝鮮工芸など垣根なく並ぶ。店内に焚かれたお香も心地いい。

YAMADA MPD ART CLUB/山田萬宝堂

住:京都市中京区寺町通竹屋町上ル藤木町22
電:075-286-3985
営:11:00~18:00
休:火曜日、水曜日、その他不定休
YAMADA MPD ART CLUB/山田萬宝堂   YAMADA MPD ART CLUB公式インスタグラム

まるで雑貨のように、自由に気軽に骨董を楽しんで。

学生時代から骨董好きだったという店主の前田隆汎さんと骨董談義に花が咲くサチコさん。

地下鉄「市役所前駅」から徒歩約5分にある「アンティーク ベル」。「器、服、おもちゃなど幅広く骨董品を揃えています」。店内は所狭しと商品が並び、目移りするほど。

「骨董は敷居が高いと思うかもしれませんが、好きなものを選べばいい。例えば普段の食卓にひとつ取り入れてみる。骨董は技術の拙さや揺らぎがあるので、現代のものより濃厚さを感じます。そのミックスが楽しいですよ」

明治・大正の和ガラスのコップやお皿、戦前の洋食器、実験道具に照明など、多種多様な商品が陳列されています。

古伊万里や李朝・古染付などの骨董の器も取り扱う。町家を改装した店内は1階が店舗、2階はレンタルギャラリーとして運営。

ANTIQUE belle(アンティーク ベル)

住:京都市中京区姉小路通御幸町東入ル丸屋町334
電:075-212-7668
営: 12:00~18:00
休:無休(年末年始を除く)
ANTIQUE belle公式HP

『クウネル』11月号掲載 写真/加藤新作、取材・文/河田実紀、コーディネート/オブザアイ

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『クウネル』No.123掲載

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