外出を控えがちな今日この頃、ストックの食材でパパっと料理をできたら助かりますよね?いまこそ缶づめを見直しませんか?「缶づめ料理研究家」の黒瀬佐紀子さんにその魅力を伺いました。シリーズでレシピをご紹介します。
■缶づめ料理研究家・黒瀬佐紀子さんが缶詰をおすすめする理由■
①保存がきく
②下ごしらえ済み
③素材の旬の旨味が詰まっている
パカッと開けたらすぐに食べられる缶詰。賞味期限も長く、備蓄食品としても優秀です。だけど、日々の食卓で大いに活用しているという方 は多くないのではないでしょうか?缶詰料理を研究して10年の黒瀬さんにその魅力と活用方法を聞きました。
「添加物が入っているイメージを持っている方が多いのですが、実はほとんどは無添加。食品を缶に詰めて密封し、加熱殺菌して常温での長期保存性を与えた食品。だから、殺菌剤や保存料などの食品添加物は入っていません」
また、なんといっても簡単で時短であるところが最大の魅力。
「下処理はもちろん、燻製してあったり、塩味で煮てあったり、すでに味のベースができています。だから、冷蔵庫の残り野菜を切ってさっと和えるだけで一品できてしまうんです」
上手に活用するコツは、食感の違うものを組み合わせること。
「缶詰食材は食感が柔らかいものが多い。なので、コリコリしたナッツや、シャキシャキの野菜などを組み合わせると、奥行きのある味になります。茶色とかグレーの色味なので、鮮やかな色の食材を合わせることも大事です」
■缶詰豆知識■
湯せんがおすすめ
湯せんでじっくり温めると、全体が均等に温まって、食材もしっとりした食感に。ポイントは鍋に湯を沸かし、沸騰したら火を止めてから缶づめを入れて、余熱で5分程度温めること。
ローリングストックとは?
備蓄食材としてストックしている人も多 い缶詰。いざ使うときに賞味期限切れということがないよう、日常生活で消費しながら買い足し、備蓄することが大切。
黒瀬佐紀子/くろせさきこ
缶づめ料理研究家。フードスタイリスト。雑誌やTVなどで活躍するほか、商品プロデュースも手掛ける。『缶詰食堂 いつでも手軽に安うまレシピ』(文化出版局)など、缶詰を使った料理の著書も多数。
http://www.omeletyellow.net/
『ku:nel』2018年11月号掲載
写真 柳原久子/文 鈴木麻子