「知ってて良かった」。そう思わせてくれるお店は、いくつもありますが、田園調布の『PATE（パテ）屋』もそのひとつ。元々建築家だった林のり子さんがいまからちょうど50年前の1973年に、自宅の一角につくったお店です。

田園調布の瀟洒なお屋敷街を進むと、お庭が開けた一角に出て、そこに『PATE屋』の看板が。緑の小道を進むと小屋のようなお店があり、約10種ほどのパテやお惣菜がショーウィンドウに並んでいます。

三角巾にエプロン姿の女性たちはみな親切で、ひとつひとつのパテについて、それは丁寧に解説してくださり、それがいっそうお客さんを迷わせます。

私はレバーパテ、牡蠣ペーストほうれんそう入り、フーマス（ごまとひよこ豆のペースト）、いかのスミ煮を購入。パンとサラダだけを用意して、幸せな食卓となりました。

時間があったので、敷地内にあるカフェ『レ グルマンディーズ』へ。お宅にお邪魔している感覚の店内は、本当に静かな時が流れています。

自家製のパンで作るサンドイッチが名物で、パテ屋のパテをいただけるメニューもありますよ。この日はかき揚げのサンドイッチとい珍しいメニューだったのですが、サクサクの食感が楽しくおいしかったです。（編集S）