武蔵野の緑が色濃く広がり、話題のスポットが軒を連ねる吉祥寺。幅広い世代に人気で、お店の入れ替わりも激しいこの街で、変わらぬスタイルで長年愛され続けている「お味噌屋さん」をご紹介します。
吉祥寺駅から歩くこと5分。中道通りと井の頭通りの間に構える『SOYBEANFARM』は、イートインもできるお味噌のセレクトショップです。厨房に立つオーナーの土平哲生さんは、愛知県のお味噌屋の四代目。もともとこの道に進むつもりはなかったそうですが、四代目として味噌問屋で修行し、味噌販売のノウハウを学びながら「日本の風土が生んだ伝統食」が持つ魅力をたくさんの人に伝えたいと思うように。
その後、自身のお店をオープン、お味噌を使ったフュージョン料理や各地のお味噌を紹介し、まっすぐに「お味噌のおいしさ」を伝え続けて、36年目の夏を迎えました。
好みが見つかる30種類の量り売り
昨年、それまでの店舗から2ブロックほど離れた場所へ移転。装いも新たになった店内には、全国各地から集まった個性豊かなお味噌が並びます。赤や白、麦味噌のほか、無添加やオリジナルなど、その数30種類以上。 販売は量り売りで、パッケージされていない「生」の状態のお味噌選びには、形状や香りに触れられる楽しさが。
また、100gから購入可能なので、初めて訪れた人には「試しに少しだけ」という買い方ができると喜ばれているそう。特徴や使い方、合わせ方などはスタッフに質問。いつも何気なく使っているお味噌のいろいろな顔を知ることができます。
一度食べればリピーター?
訪れるのは7割が「常連さん」
地元の人から、遠くは北海道や鹿児島からのお取り寄せまで、同店で好みの味を見つけて「ここのお味噌じゃなくちゃ」とおなじみさんになる方が多いのだとか。
また、「ロールキャベツ」や「豚ロース丼」など、お味噌を使ったメニューが揃うイートインには、家族そろって、おばあちゃんとお孫さんで…と親子三代に渡って通うファミリーも。久しぶりに訪れて「変わらない味で嬉しかった」という方も多く、長い間お店が続いているからこそのエピソードです。 「うちのお客さんは7割が常連さん。みなさんに支えていただいて今があります。ありがたいことですね」(土平さん)
発酵食品のお味噌は
からだにやさしい万能調味料
お味噌は近年、ふたたび注目されている発酵食品。 「SOYBEANFARM」 では「使い方はお味噌汁だけではないことをもっと知ってほしい」と、さまざまな使い方をアドバイス。手間ひまかけて作られるお味噌は、気軽に使っても味に奥深さが出る万能な調味料として、和洋食問わず活用できるそう。今回はお店のメニューにもある「味噌カツ」のソースのレシピを教えていただきました。
■味噌カツソースのレシピ
材料(作りやすい分量)
赤だし味噌…200g
合わせ白味噌…100g
ケチャップ…220g
上白糖…80g
コンソメスープ…水200ccに対してキューブ1個
赤ワイン…100cc
作り方
1)すべての材料を火にかける
2.)よく混ぜて沸騰させる
※出来上がったら清潔な容器に移し替えて冷蔵庫で保管
厳しい暑さが続き、流れでる汗に「水分も塩分もカラカラになるー」と嘆く毎日。お味噌パワーをチャージして、体力と気力で夏を元気に乗り切りましょう。
SOYBEANFARM
住:東京都武蔵野市吉祥寺本町2-24-9-102
電:0422-21-0272
営:11:30~15:00(L.O)/イートイン
11:30~19:00/物販
休:月曜
https://www.soybeanfarm.co.jp/