【夏のヘアケア術】朝の頭皮ブラッシングで自律神経を“ととのえ”、乾燥毛にはブラシの使い分けを
夏は汗や紫外線ダメージで髪の衰えが進みがち。髪の悩み多きクウネル世代にマストなケアとは?美のプロに自身の経験からたどり着いた、とっておきのヘアケア術を伺いました。
PROFILE
伊熊奈美/いくまなみ
毛髪診断士・美容エディター。ヘアケアに精通し、雑誌や書籍の編集、執筆のほか、セミナー講師やヘアケア製品開発にも携わる。近著に『脱白髪染めのはじめかた でもいきなりグレイヘアは無理!』(グラフィック社)。
乾燥毛はブラシの使い分けを
1日がブラッシングに始まり、ブラッシングで終わるという伊熊奈美さん。仕上がりや目的に合わせて5~6種類ものブラシを使い分けているといいます。
「それぞれ用途や材質が違うので、使い分けたほうがむしろ髪や頭皮によく、効率的なケアができるんです」
伊熊さんが実際に使っているヘアブラシと使い方を伺ってみると……。
「面が広く、クッション性の高いパドルブラシは、頭皮ブラッシング用。先端が丸く、押し当てても地肌を傷めず、ほどよい加減で頭皮に刺激を与えられます。豚毛ブラシはスタイリングに。天然毛は静電気が起きにくく、ツヤが出るのが特徴です。シャンプーブラシは密集した毛の根元に入り込み、頭皮を動かせる素材のものを。いきなり頭皮に当てるのではなく、シャンプーを泡立て、手で軽く洗ってから使うのがコツ。そして、風が抜ける構造のブラシはドライヤーの使用時に。熱がこもらず、スピーディに髪を乾かせるので、髪の乾燥やダメージが目立つ方はブラシを見直してみるのも手です」
朝の頭皮ブラッシングが大切です
中でも特に大事にしているのが、朝の頭皮ブラッシングだといいます。
「今、更年期の真っ最中なので、自律神経を整えるために頭皮からもアプローチ。太陽の光を浴びることで交感神経にスイッチが入るので、朝、カーテンを開けたら何をするよりも先に、ブラッシングをします。自律神経のツボがある頭頂部は特に念入りに。ここが固くなると血流が滞りやすく、薄毛やハリ、コシのなさにつながるので、頭皮全体をブラッシングして、しっかり血液が巡るように意識しています。1~2分行うだけで目覚めもすっきり。一石二鳥ですよ」
白髪にはヘナという選択肢も
艶やかなストレートヘアをキープできる理由は、ヘナのおかげでもあると話す伊熊さん。20代後半から白髪で悩み、取材などを通して知ったのだそう。
「植物の色素で白髪を染めるヘナはアレルギーを起こしにくく、髪をコーティングして強化します。ハリ、コシ、ツヤをアップする効果もあり、白髪をしっかり染めたい人はもちろん、薄毛やクセに悩む人にもおすすめです」
ただし、一度ヘナで染めると、カラーチェンジがしにくくなるデメリットも知っておくべきと伊熊さん。
「私はインディゴなどの他の色をブレンドし、ダークブラウンに。ロングヘアが重い印象にならないよう、髪の内側にはブリーチも入れています。おしゃれ染めと違って自由に色を変えられませんが、色の遊びよりも美しいツヤを目指したい人は、ヘナに特化したサロンで相談してみるといいでしょう」
ロングヘアをあきらめたくない人も、ぜひ参考に!
『クウネル』2023年7月号掲載
写真/目黒智子、取材・文/小林賢恵、編集/矢沢美香
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