カヒミ・カリィさんおすすめフレンチポップス3枚「最初に聞いたのはセルジュ・ゲーンズブール」
フランス語のアンニュイな響きとメロディアスなフレーズ。耳にすれば青春時代の思い出が蘇る名曲と、フレンチポップスにまつわるストーリーをお届けします。
メロディアスでどこか哲学的な ゲンズブールの音楽が原点。
耳元で囁くような甘いウィスパーボイスで知られるカヒミ・カリィさん。最初に聴いたフレンチポップスは高校時代図書館で見つけたセルジュ・ゲンズブールのレコード。
「サガンやボーヴォワールなどのフランス文学や映画に興味を持ち、放課後は図書館や映画館に通っていました。ゲンズブールは知らなかったのですが聴いてみたら好きで、その後いいなと思う曲はだいたいゲンズブールが手がけた曲でした」
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今観てもまったく色褪せない名作映画『アンナ』のコンピレーションアルバムはゲンズブールが音楽を手がけている。
高校卒業後は写真を学び洋楽誌で仕事を始めたカヒミさん。新米フォトグラファーの18歳の頃、なんと来日中のゲンズブールを撮影したことがあるのだそう。
「型破りな言動やタブーを恐れない芸術性で知られた音楽家ですが、実際に会ったら想像以上で驚きました。今でもプロデュースを頼みたかったなと残念に思います」
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フランスのアート学校の学生3人組バンドアンテナの『カミノ・デル・ソル』。「今聴くと当時とはまた違う面白さ。かわいい10代3人組の音楽が新しく感じます」
その後仕事仲間のつながりで渋谷系音楽の立役者たちと出会い、ソロアーティストとしてデビューしたカヒミさん。当初は歌手になるつもりはなかったものの音楽への探究心は強く、フレンンチポップスのエッセンスを取り入れた独自のジャンルを確立してきました。
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ゴダールの映画『右側に気をつけろ』でアルバムのレコーディング風景が取りあげられていたレ・リタ・ミツコも好きなアーティスト。
「子供の頃よく声が小さいと叱られていたのですが、彼が手がけた女優達の曲を聴き、そのコンプレックスから解放されたように思います。歌詞も一筋縄ではいかないものばかり。私の原点にフレンチポップスがあるのは確かですね」
お話を伺った方
カヒミ・カリィ/かひみ・かりぃ
ミュージシャン
1991年にデビュー以降、国内外を問わず多彩な音楽活動を続ける。90年代の渋谷系音楽のミューズ的存在。フランス、アメリカでの海外生活を経て2025年の春から拠点を日本に。執筆家、フォトグラファーとしてもマルチに活躍中。
『クウネル』2026年1月号掲載 写真/目黒智子、取材・文/吾妻枝里子
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『クウネル』NO.136掲載
なにしろ「フランスびいき♡」なもので
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