俳優・坂井真紀さんおすすめフランス映画3選。人そのものの多面性を見せてくれるのがフランス映画

cinema1/『さよなら子供たち』

1944年、ドイツ支配下のフランス。主人公・ジュリアンの学ぶ寄宿学校に3人の転校生がやってくる。ジュリアンはそのうちの一人、ジャンと親しくなるが、ジャンは学校がかくまっているユダヤ人の少年だった。ルイ・マル監督の自伝的な作品で、「戦争の悲惨さをこんなふうに伝える形もあるんだと衝撃を受けました。監督が、いつか映画にしたいと思っていた作品だそうです」と坂井さん。ガスパール・マネス、ラファエル・フェジトが主演。1987年製作。Photo: aflo

cinema2/『わんぱく戦争』

「子どもたちが本当にかわいくて楽しいんですけれど、やっていることは大人みたいで、皮肉にも思えます。舞台となっている60年代のフランスの田舎町の風俗を観られるのも興味深いです。彼らの着ている洋服がかわいくて一時はまって、フランスの子どもファッションを取り入れていました」。隣村の2組の少年グループが対立して、お互いの服のボタンや靴ひも狩りに熱狂する。ほとんどの子どもが演技未経験なのだとか。監督、イヴ・ロベール。1962年制作。Photo: aflo

cinema3/『ぼくのバラ色の人生』

7歳の少年、リュドヴィックの夢は「女の子になること」。スカートをはいて、着せ替え人形と遊び、将来は好きな人と結婚したい。そんな少年の願いに父母や兄弟、近隣の人々はどう向かい合うのか。「トランスジェンダーがテーマですが、家族の物語であるところに惹かれました」。1998年にゴールデングローブ賞最優秀外国語映画賞を受賞。監督、アラン・ベルリネール、主演はミシェル・ラロック、ジョルジュ・デュ・フレネ。1997年制作。Photo: aflo

夏の終わりのアンニュイな時期。夜更かしして、フランス映画を観ませんか?フランス映画には、恋、おしゃれ、アート、濃密な人間関係…人生で大事なことが全部が詰まっ ...[続きを読む]

『クウネル』2024年9月号掲載 取材・文/船山直子、原 千香子

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