シャネルの仕事に焦点を当てた回顧展「ガブリエル・シャネル展 Manifeste de mode」開催中

シャネルのドレス

「20世紀で最も影響力の大きい女性デザイナー」といわれる、ガブリエル・シャネル(1883〜1971)。シンプルかつ洗練された服は、着る人に実用性と快適さを与えながら、1920年代の活動的な新しい女性像の流行を先導しました。そんなガブリエル・シャネルの仕事に焦点を当てた、本格的な回顧展「ガブリエル・シャネル展 Manifeste de mode」が、9月25日(日)まで三菱一号館美術館にて開催中です。

シャネル テイラードのジャケット
ガブリエル・シャネル テーラードのジャケット、スカート、ブラウスとベルト 1965 年春夏 ウールツイードと絹シェニール、手彩色のガラリット、絹ガーゼ パリ、ガリエラ宮 ©Julien T. Hamon

本展は、ガリエラ宮パリ市立モード美術館で開催された展覧会を、日本向けに再構成した国際巡回展。ガブリエル・シャネルの仕事に焦点を当てる回顧展を日本で開催するのは、32年ぶりというのも話題です。

シャネルのドレス
ガブリエル・シャネル ドレス 1966 年春夏 絹モスリン、グログラン パリ、パトリモアンヌ・シャネル ©Julien T. Hamon
シャネルのジャケット
ガブリエル・シャネル テーラードのジャケットとスカート(部分) 1971 年春夏 絹クレープ、ガラリット、メタル パリ、ガリエラ宮 マントゥ夫人より寄贈 ©Julien T. Hamon
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婦人用の帽子デザイナーとしてキャリアをスタートさせた、ガブリエル・シャネル。シンプルで動きやすく、機能的でありながらエレガントな美しさを取り入れたスタイルを誕生させました。

シャネルのスーツの原型となる1920年代の衣装作品にはじまり、戦後に流行したシャネルのスーツ、リトル・ブラック・ドレスやイヴニング・ドレスなど、各時代を代表する服飾作品でシャネルのファッションに対する哲学を紹介。さらに香水瓶、イヤリングやネックレス、ブローチ、リングといったコスチューム・ジュエリー、「2.55」シリーズのバッグやバイカラーの靴、さらに当時の記録映像を通してシャネルの作品の魅力に迫ります。

シャネルの香水  N°5
ガブリエル・シャネル 香水「シャネル N°5」 1921 年 ガラス、木綿糸、封蝋、紙 パリ、パトリモアンヌ・シャネル ©Julien T. Hamon
シャネルのバッグ
ガブリエル・シャネル 「2.55」バッグ 1955-1971 年 羊革のキルティング、メタル、回転式の留め具 パリ、パトリモアンヌ・シャネル ©Julien T. Hamon
シャネル ブレスレット
シャネルのクリエイション、ロべール・ゴッサンス製作 ブレスレット 1960 年代、 シルバー、ゴールド、メタル、パート・ド・ヴェール パリ、パトリモアンヌ・シャネル ©Julien T. Hamon
シャネルのドレスとベルト
ガブリエル・シャネル イヴニング・ドレス 1971 年春夏 絹モスリン、金糸のブロケード パリ、パトリモアンヌ・シャネル©Julien T. Hamon、シャネルのクリエイション、ロべール・ゴッサンス製作 ベルト 1971 年春夏 メタル、パート・ド・ヴェール、コスチューム・パール パリ、パトリモアンヌ・シャネル
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シャネルのクリエイションと、服飾史にとどまらない社会的影響までを一堂に見ることができる貴重な展覧会。「シャネル」やファッションが好きな人はもちろん、そうでない人も、女性の生き方に共感が持てるはず。会期は9月まで。ぜひお早めにお出かけください。

取材・文/赤木真弓

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