髪が長いと手入れも扱いも大変だから、年齢を重ねたら短くするという人は多いもの。 一方でロング愛を貫く人たちは、ならではの醍醐味や心地よさを知っています。 さらに独自の付き合い方や、ケア法を取材しました。おしゃれシニョンの作り方も注目。
◆hair style sample1
酒井はな/さかいはな
5歳よりバレエを始め、数々の舞台で主演を務める。クラシックバレエを中心にミュージカルやコンテンポラリーダンスにも挑戦。積極的に新境地を開拓している。
あらゆるアレンジが楽しめる スーパーロングの強みを改めて知る
凛としてしなやかな圧巻のロング。さまざまな舞台で活躍する酒井さんにとって髪は表現手段の一つ。
「クラシカルヘアから日本髪、モダンなアレンジまで。付け毛を使わず地毛でできるとうれしいですし、感情もグッと入り込めるんですよね。たまにあえて髪を下ろして踊り、パフォーマンスとして見せることもあります」
役柄でミディアムにした時以来、ロング歴は20年以上。絶対切らないと決 めているわけではなく「切るのはいつでもできるからまだいいか」と実に大らかに、ときどきの髪の変化を楽しんでいます。最近は硬い髪質が柔らかくウェービーになってきたとにっこり。
「今はこのふわふわの質感で遊びつつ、 休日はカジュアルアレンジを」とオンもオフも長い髪を大満喫です。
◆hair style sample2
MICHIRU/みちる
雑誌や広告、ショーなど幅広く活躍。メイクアップアーティストの活動のほか、ホリスティックなライフスタイルも注目される。「地肌の健康のためにヘナ歴は20年以上です」
毎朝のブラッシング 三つ編みがスイッチオンの儀式
へナで染めたナチュラルな赤い色に三つ編みロングが印象的。さらに黒のヘア小物で引き締めるミチルさん流スタイルは「髪が広がりやすく なってきたのでここ数年は三つ編みが定着。1日崩れずにきれいに過ごせますし、爽やかな印象にもなります」と、 おしゃれでいて機能的でもあり、さすがは美のプロ。そんなミチルさんの髪型遍歴は実に多彩です。
1日崩れずにきれいに過ごせますし、爽やかな印象にもなります」と、 おしゃれでいて機能的でもあり、さすがは美のプロ。そんなミチルさんの髪型遍歴は実に多彩です。
「若い頃は刈り上げショートやウルフ、 ソバージュなど何でも試し、ワンレンロングの時期も。回り回ってこの15年くらいはナチュラルなロングが心地よく自分らしいと感じていて。毎朝、髪をブラッシングしてから三つ編みにすると気持ちがきりりとします」
ロングヘアを長く楽しむ秘訣を聞くと「やっぱり地肌ケア。いい土壌があ ってこそきれいな髪が育ちます」。
\hair arrange/
ささっとシニョンが作れるヘアスティックは手放せないと「仕事もプライベートもバッグに必ず入れて持ち歩いています」。
やり方はとても簡単。 三つ編みの毛束をくるくると丸め、スティックを下から上に向かって挿し、先端を時計回りに2時の方向まで回します。地肌に沿わせるように スティックの先端を今度は上から下に向かって挿し、そのまま押し込んでシニョンを固定 。髪は三つ編みでなくてもOK。スティックがあれば毛束を捻って丸めても楽にきまります。
『クウネル』2021年11月号掲載
写真/玉井俊行、取材・文/薄葉亜希子