誰が見ても面白い!ファッションも注目のドラマの中のかっこいい女性【山崎まどかさん✕柚木麻子さん対談Vol.3】
数多くの作品を通して、魅力的な大人の女性に出会ってきたおふたり。個性豊かな登場人物たちから、いま憧れるかっこいい大人像を探ります。
PROFILE
山崎まどか/やまさき・まどか
「失敗してもチャーミングな人が好き」
コラムニスト・翻訳家。映画や文学、海外カルチャーなどのテーマで執筆。主な著書に『オリーブ少女ライフ』(河出書房新社)ほか。映画評や書評も手がける。
柚木麻子/ゆずき・あさこ
「何歳になっても、面白いことをしたい!」
作家。2010年デビュー。『ランチのアッコちゃん』(双葉社)、『BUTTER』(河出書房新社)などベストセラーを次々に執筆。映画をはじめカルチャーへの造詣も深い。
柔軟に、面白く。そんな大人でいたい
最近のドラマなら、ぜひお薦めしたいのがU-NEXTで配信中のドラマ『ポーカー・フェイス』。これもまどか先生に教えてもらったのですが。きっと誰が観ても面白いと思う!
毎回豪華なゲストを見るのも楽しいんですよね。ナターシャ・リオン演じるチャーリーは、人が嘘をついていることを見抜くことができる特殊な能力の持ち主。ある事情から逃亡し、各地を放浪しながら、行く先々で殺人事件に遭遇するんです。でも、警察官でも探偵でもないし、お金もない。その土地でバイトをしながら暮らしている。服装も、行く先々の古着屋で買ったようなものばかりなのに、不思議と自分のスタイルを持っている。
『ポーカー・フェイス』
ナターシャ・リオン演じるチャーリー・ケイル
人の嘘を見抜く特殊な能力を持つチャーリーが、全米を旅しながら行く先々で殺人事件に遭遇するミステリードラマ。持ち前の鋭い洞察力で、事件の真相を鮮やかに暴いていく。
U-NEXTにて配信中
それと、どこへ行ってもすぐになじむんです。誰とでも仲良くなれる、コミュニケーション能力がものすごく高いおばちゃんという感じ! 日本のドラマだと、コミュ力が高いおばちゃんって、噂好きの脇役になりがちじゃないですか。
何か特別な権力を持っているわけではないけれど、目の前の悪意にはちゃんと立ち向かう。そんなチャーリーがヒーローとして描かれているのが面白いんですよね。
個人的には、チャーリーが映画好きなのもツボで。若い人たちに『大脱走』の話をして、反応がないと「誰も観てないの? 名作だよ……」みたいなことを言ったり(笑)。何かにつけて映画の小ネタがぽろっと出てくるところも、好きなんですよね。
ベストセラー小説を映像化したミステリードラマ『カササギ殺人事件』もとっても面白いですよ。主人公のスーザン(演:レスリー・マンヴィル)は、50代の編集者。ある事件をきっかけに、自ら謎を追うことになります。何でもスマートにこなす名探偵ではなく、慌てたりもするし、周囲からみくびられることもある。でも、本人は全然気にしていないんですよね。そんなところもかっこよくて、チャーミング。ファッションも素敵で、レスリー・マンヴィル本人のかっこかわいい魅力が存分に生かされているんです。
『カササギ殺人事件』
レスリー・マンヴィル演じるスーザン・ライランド
人気ミステリー作家が遺した新作原稿から、肝心の最終章が消えていた。担当編集者のスーザンが、原稿に隠された謎と、作家の死の真相を追うミステリードラマ。
写真:Collection Christophel/アフロ
チャーリーもスーザンも、いい大人だけれど、決して完璧ではないところが最高ですね。
そうですね。どちらも誰かに決められた“大人の女性らしさ”には収まっていない。
ということは、あんまり「こんな大人になりたい」と決めつけないほうがいいのかもしれません。柔軟な人間でいたいなと思います。
それでいて楽しいことは素直に楽しんでいたいですよね。
本当に!何歳になっても、面白いことをしていたいです。
『クウネル』2026年11月号掲載
写真/川村恵理、イラスト/五月女ケイ子、取材・文/阿部里歩、編集/鈴木麻子
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『クウネル』NO.141掲載
どんな大人になりたいか?
- 発売日 : 2026年9月18日
- 価格 : 1,100円 (税込)