フラワースタイリスト・平井かずみさんが、存在そのものに包容力を感じる黒田泰蔵作の花入。【これが似合う大人になりたい!】
これが似合う、釣り合う、使いこなしたい……と大人の象徴だと思うアイテムってあります。人により、憧れによって魅力を感じるものとの出合い方、つき合い方もさまざま。今回は、フラワースタイリスト・平井かずみさんの憧れアイテム、黒田泰蔵作の花入です。
花を挿すというより、存在に釣り合う成長を目指したい。
平井かずみ×黒田泰蔵作の花入
平井かずみさんが雑誌の取材で今は亡き陶芸家、黒田泰蔵さんのアトリエを訪ねたのは7年ほど前。
「ご病気も抱えておられたのですが、来し方から芸術への思い、暮らし方までいろいろな話をお聞きし美術のコレクションも拝見。感動的な体験をしました。そして器1点を購入させてもらったんです」
すべらかな白磁で黒田作品の特徴を閉じ込めた梅瓶(めいぴん)と呼ばれる形。
以前から黒田さんの作品には憧れがあったそう。
「20代の頃から展覧会なども必ず見ていましたが、実際自分で持つとは想像もせず。本当に幸運でした。家では花を挿すことはあまりなくただ置いていて。存在があるだけで居ずまいを正したくなり、同時に包容力を感じ見守られている安心感もあります。芸術へのあくなき追求を続けつつ、若輩者を励まして下さった黒田さんの人間的な魅力は、私には成熟した人の理想像とも繋がって見えるんです」
「ぎゅっとすぼまって底面も小さいのに倒れない。張った肩の埃はこまめに払います」
祭器のような、圧倒的なバランスの造形は何かを放っています。
「当時は忙しいだけ忙しくしていましたが以降は、余白を持った生き方を心掛けるように。器は余白を表している気がします。大切にして私も成長していかなくては」
PROFILE
平井かずみ/ひらい・かずみ
フラワースタイリスト
雑誌や著書で花を身近に感じられる提案を。恵比寿に構えるアトリエ『皓 SIROI』では花の教室やアーティストの作品展示を行う。
『クウネル』2026年11月号掲載
写真/安彦幸枝、取材・文/原 千香子
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『クウネル』NO.141掲載
どんな大人になりたいか?
- 発売日 : 2026年9月18日
- 価格 : 1,100円 (税込)