使い勝手よし!の新しいシンプルホテル『A VILLAGE』に注目。西湖の静けさの中でクイックリフレッシュの旅を。

西湖AVILLAGE アイキャッチ

富士五湖の一つ、西湖。釣り人やキャンパーに愛されていて落ち着いた雰囲気だけど、目立った観光ポイントやお宿がない?と旅先未満な場所でしたが、この5月にオープンしたホテル『A VILLAGE』が、大人の使い勝手にフィットして評判上々と聞き、チャンスを狙っていました。朝から用事のない金曜日を確保できたら、部屋も確保! 数日前にささっとアレンジして一泊で出かけることに。編集部Hがリポートします!

樹海を歩いて洞穴に鎮座する神社へ

【Day1:金曜日】
8:00_都内を車で出発

現地はくもり時々小雨という天気情報ですが、山の天気は読めないし、ともあれ早めに向かいます。

最近、少し凝っているのは「旅先ではまずは地域に近づけるヒントになるような寺社や仏閣に立ち寄ること」。今回は『A VILLAGE』の方に興味深い歴史スポットと紹介された「刹海(せのうみ)神社」を目指します。

刹海(せのうみ)神社

10:00_刹海神社の鳥居前に到着

高速をおり、139号線を西進したのち、樹海地区へ入ります。

かつて富士山北麓には刹海と言われる大きな湖があったけれど、800年代の富士山大噴火で大量の溶岩が周辺を覆い尽くし、残ったのが西湖と精進湖なのだそう。青木ヶ原の樹海は西湖南岸に広がる、溶岩上にできた自然林地帯です。

刹海(せのうみ)神社

木漏れ日も弱めで森はしーん。

樹海の中の竜宮洞穴に鎮座する社(やしろ)へは車でショートカットもできますが、鳥居からの参道ルートを選択。民宿などが並ぶ一角にある、木の鳥居をくぐって歩き始めます。密集した木々、倒木、どれも祠のように見える溶岩の亀裂、溶岩流の上には緑が這い……。枯葉が降り積もっただけのようなふかふかの足元は歩きやすい反面、水分たっぷり。ゴアテックスのシューズで正解!

刹海(せのうみ)神社

苔やシダ類が元気、みずみずしい。

刹海(せのうみ)神社

竜宮洞穴は龍の棲みかとも言われる。

刹海(せのうみ)神社

小さな社が洞穴の下方に。

15分ほどで竜宮洞穴へ到達。立ち込めていた霧は洞穴に近づくと少し晴れたものの、幻想的で冷気も漂います。

昔の噴火の50年後、飢饉があったときにこの地に豊玉姫尊(とよたまひめのみこと)を勧請(かんじょう)し雨乞いと五穀豊穣を祈念する神事が行われたのが神社の起源。江戸時代には富士山信仰と結びついて修験の場ともなったのだそう。

お参りを果たした後は参道を戻り、西湖畔で富士山がいちばんダイナミックに見えるとして有名な根場(ねんば)浜に寄るなどして北岸へ。空はどんよりで富士はやはり姿なく。

13:00_『A VILLAGE』に到着

山を背にして佇むホテルに到着。宿泊棟はコンパクトながら敷地は広大、という印象です。

A-VILLAGE

シックな外観で客室は30室。

A-VILLAGE

1階「Café&Restaurant」はゆったりした空間。

楽々のアクティビティで湖上ピクニック

さて、実はここに既に訪れた友人から「気分いいから、トライしてみて」とすすめられた湖上の遊びがありました。夕方に近い時刻に予約していましたが、この日差しなら今でもいけると予約変更。

ホテルの「Café&Restaurant」でランチをテイクアウトにしてもらい、旅の荷物を預けたら、ボートのベースへ向かいます。

13:30_HOBIEベース、桟橋から出帆

西湖湖上は動力が禁止で、そのために静寂がさらに保たれているようです。『A VILLAGE』おすすめの静かで優雅な湖上の過ごし方HOBIE(ホビー)は、アメリカ西海岸生まれの足漕ぎカヤック。

A-VILLAGE 客室

HOBIE事前レクチャーとギアのレンタルは湖岸のベースで。

Hobie

アウトドアピープルが湖畔に続々集まる週末。

スタッフのかたからも「アクティビティとくくられたくないくらい、体力は殆どいりません。思い切りリラックスして楽しんで!」と激励を受け定員4名の足漕ぎボートに乗船。

ロング&ワイド&フラットなサーフボード? 安定感があってドキドキすることもなく、「ほいさ、ほいさ」2人で漕ぎ始めます。舵とりも1ボタン。「ペンギンの翼を手本にしたブレードの構造が推進力に繋がります」とベースで聞いたのもなるほどで、おお進んでる! 樹海まで行けば上陸もできるそうですが、欲をかかず近場でぐるり。

Hobie

根場浜方向に舵を。

Hobie

テイクアウトしたレモネードとフォッカッチャをお供に。

Hobie

席の移動も意外に楽。

Hobie

平らな緑が樹海。カヤックは1人用、2人用も。

時々、足を休めてみたり。若き友は舳先(へさき)でなにやら有名映画にインスパイアされたポーズで楽しんだり。曇天OK! 風を気持ちよく受け涼み、「西湖さいこ~」と叫ぶ余裕も!

静かに快適にヘルシーに。リラックス三昧の一泊。

15:00_ホテルにチェックイン

A-VILLAGE

部屋は湖側。天気がよければ富士山も対岸の山の上に頭を覗かせるとのことです。

ツインは30平米で十分な余裕があります。用意されたホテルオリジナルのコーヒーを淹れて一服。やさしいとろみ、甘味でほっとする味です。

家具やさまざまな仕様も、シンプルステイ志向の大人には不足も無駄もなし。ウッドのカウンターデスクも広くて、使いやすい。ベッドにかかるスローは地元・富士吉田の機織りメーカーによる織物。部屋着はコットン製の上下。

A-VILLAGE 客室

ベッドは金属スプリングやプラスチックを使用しない『magniflex社』の環境配慮型マットレスを採用。

アメニティもシンプル。

ホテル内を見学に。

4人まで宿泊可能な60平米の部屋もちょっと拝見。2段式ベッドを備えお子さんたちが喜びそう。そういえば、孫2人を連れた推定60代のご夫婦も見かけていました。

A-VILLAGE 客室

山側エリアには、背の高いシンボルツリーが立ち芝生に覆われた「A VILLAGE GARDEN」が広がります。広々! 条件許せば、昼寝したい。

A-VILLAGE HARAPPA

「A VILLAGE GARDEN」は7000平米。

A-VILLAGE ラウンジ

「Café&Restaurant」奥側はラウンジ風でまた違うムード。

リゾート地にしてはシングルルームも多め。大浴場とかジムとかランドリー、アートのあるコーナーとか……。さまざまな旅スタイルに応える包容力は滞在客をゆるませてくれます。

19:00_夕食

「A VILLAGE GARDEN」を見渡せるテラスでのBBQを予約していましたが、雨に見舞われテントの下でとなりました。

食材は豪州牛サーロイン、甲州富士桜ポークバラ肉、骨付きソーセージ、ホタテ、海老、季節の野菜……。ほかにもオードブル盛り合わせやアヒージョ、締め用には焼きそばまでセットされていて。西湖の地ビールも注文。最後は多目的なラウンジ「TAI-IKU-KAN」にて山の一夜はふけゆき、気が付けば長時間、たらふく楽しく食べ&飲みました。

A-VILLAGE バーベキュー

北杜市の『アトリエヨクト』に別注、スタイリッシュなOKAMOCHIに食材たっぷり。

A-VILLAGE バーベキュー

非アウトドア派にはBBQはかなりの非日常。

A-VILLAGE バーベキュー

西湖発『AIM』ビール、爽やか。

活動的でもあったけれど、合間は何も考えずホテルや湖でゆっくり過ごせた一日、眠りの湖にストンと落ちて。

【Day2:土曜日】

すっきりした目覚めにもかかわらず、窓の外は……残念にもやみそうにない雨で散歩は断念。

7:30_ビュッフェ朝食

「Café&Restaurant」で。野菜多種、ソーセージや卵、ベーグルな度が並ぶ中から自由にせいろに詰めて、蒸し器にのせてもらいます。富士吉田の名物、吉田うどんも蒸してもおいしいとすすめてもらいそちらも追加。加えて、やはりご飯と納豆も……と食欲が弾んでしまいました。

A-VILLAGE朝食

八ヶ岳高原野菜ほかフレッシュな野菜がたんと!

A-VILLAGE朝食

5分で蒸しあがり。何か楽しい。

A-VILLAGE朝食

吉田うどんはホテル特製すりだねとたれで。野菜などは4種の特製ディップソースで。

健康的な朝食をとった後は、ホテルが主催するマルシェ「西湖の朝採れ市」を覗きます。今日が初めての開催だそう。地元感、手作り感が素敵。ホテル前のテントに、地元の方々が畑や庭で丹精された野菜や果物、花などが並んでホテルゲストたちが買い物を。特大の玉ネギとじゃがいも、あじさいなどをゲット。

西湖の朝採れ市

旅では朝食のあと部屋でゆっくりする時間がいちばん優雅かもしれません。和みながら、併行して部屋と荷物の片付け、整理もやりましょう。ベッド横にデスク状の整理台があって、荷物が広げられるのは便利でした。

10:00_チェックアウト

チェックアウト後も「Café&Restaurant」や、「A VILLAGE GARDEN」などに滞在自由なのは旅人思いなはからいです。

A-VILLAGE

「Café&Restaurant」周辺で読書するなり、お茶するなり。

A-VILLAGE

やさしく元気なスタッフたち。

この時間この場所で、もしパソコンを開いて少し仕事モードを取り戻してしまっても旅気分を損なうわけでもないという気がしました。カジュアルで自由の利く雰囲気やスペースの余裕と、やはり(東京からは)近い自然のただ中で心が弾力を取り戻している関係なのでは……。

11:00_ホテル出発

ロビーで仕入れた情報として、今は移動し建て替わっているけれど近くに、あの松本清張が『波の塔』を書いた民宿があった(跡はある)ということで、周辺を見に行くことに。70年近く前、大ヒットし富士の樹海が一躍脚光を浴びることになったベストセラー小説ですが、何度もドラマ化されたのも見ていました。

樹海の神秘性は雨だとアップします。清張が見ていたのはこんな景色だったのかと。

西湖

立ち寄りマル必のスポットで買い出し。

12:00_旅の駅にて買い出し

河口湖方面に移動し、『旅の駅kawaguchiko base』に到着。河口湖、西湖はじめ富士山周辺ほか山梨県県内、静岡県などから集められた産直の食品や総菜ほかがずらり並ぶ地産マルシェ、「あさま市場」があります。プラスして全国のいいものも集められているのも魅力。観光客+地元の人で大盛況です。

旅の駅kawaguchikobase

3000種に及ぶ商品を扱う「あさま市場」。

旅の駅kawaguchikobase

産直コーナーでは河口湖名産恵味(めぐみ)ゴールドほかトウモロコシの真っ盛り。

旅の駅kawaguchikobase

Nソースの実演販売。

旅の駅kawaguchikobase

旅の駅プライベートブランド『MEGU』も人気。

圧巻の品ぞろえに迷いうろうろして……ようやく決定。納豆を使った万能調味料、Nソースや、『MEGU』ブランドの新商品ベルガモット和紅茶、地元『広瀬商店』の大王キムチ、珍しい生ルバーブ、地元のおから入り蒟蒻、河口湖町の鳴沢菜の浅漬け、トウモロコシにて決断。少々マニアックな買い物ができて満足。

旅の駅kawaguchikobase

ホテルですすめられた吉田うどんの店『彩花』で、冷やしたぬきを食べて、そのシンプルなおいしさに感動し、帰途に。

吉田うどん

帰ってから取り寄せて『波の塔』を読み始めていたり、西湖エリアをもう少し掘り下げたい気分。次回は富士の姿が見えるといいな、と思っています。

今回訪れたスポット

A VILLAGE

山梨県南都留郡河口湖町西湖997
https://a-village.com/
※「Café&Restaurant」は下記の時間帯は宿泊客以外も利用可能。
カフェ 10:00~21:00(L.O.20:30)
レストラン 11:00~15:00(L.O.14:30)、
17:00~21:00(L.O.20:30)

HOBIEベース西湖

山梨県南都留郡富士河口湖町西湖1030
西湖キャンプビレッジGNOME内
https://hobie-base-portal.com/store/hobie-base-saiko

旅の駅kawaguchiko base

山梨県南都留郡富士河口湖町河口521-4
https://www.kawaguchikobase.com/
あさま市場 9:30~17:30 (冬季~16:30)
※ 季節・曜日によって変更あり
レストラン、イベントスペースも併設。

写真/玉井俊行、取材・文/原千香子

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