服を1000枚捨てたら 心に幸せが入ってきた!ファッションエディター・昼田祥子さん手放しストーリー/前編
年齢を重ねると、なぜか溜まっていく服やモノたち。服を1,000枚捨てたら、驚くほど人生が好転し始めたという昼田祥子さん。本当の自分が見つかる服の捨て方とは? そこに至った経緯と極意をうかがいました。
人生好転のきっかけはメルカリ?!
2023年に著書『1000枚の服を捨てたら、人生がすごい勢いで動き出した話』を上梓した昼田祥子さん。
「きっかけは義父から勧められ、メルカリに使いかけのネイルを出品したこと。瞬く間に売れ、それがおもしろくなり、次にクローゼットの中で自分の関心が低かった靴を出品したんです」
昼田さんは出版社勤務を経て、フリーランスになったベテランのファッションエディター。大の服好きで、長年流行の服を纏い、トレンドファッショ
ンと触れ合う仕事をしていました。
「メルカリで使いかけのネイルは即売れたのに、自分的には価値のあるおしゃれなブランドの靴が売れなかったんです。それで自分が持っていた価値観がひっくり返ってしまったんです」
少しずつ服を手放していったところ、価値観が変わり、大切なものが変わり、固執していたものが離れて心が楽になっていきました。
「30代前半で出版社を辞め、フリーランスになって記名で原稿を書くようになると、自分には何も持ち味がない。キャリアはあるのに誇れるものがないと気づき、とても焦ったんです。毎日暗闇にいる感じで、何かを変えられるとしたらそれはモノとの関係性だけだったんです。服を捨てられず、固執する自分が嫌で、このままでは何ひとつ思い通りにできないんじゃないか。人生を動かしたいのなら、まずは服を捨てようと思ったんです」
念願の妊娠、そして山形への移住
フリーランスになってからはWEB媒体の仕事を始め、洋服を捨て始めたところ、ずっと子供ができないと悩んでいたのに突然の妊娠。さらに憧れだ
った山形への移住も実現。数年間、恵まれた環境の中で子育てをして東京に戻ってきたところ、本を出版する話が舞い降りてきて、今があるといいま
す。
服を捨てていったら、自分を覆っている〝鎧〟の存在が見えてきたのです。「こうあるべき」という自分を縛る概念。おしゃれはこうという思い込み。そして自分を好きでない心の内側も自然と見えてきました。
「けっきょく、人の目を気にして生きていたから大量の服や靴が必要だったんです。かといってその頃の私は幸せではなく、毎日息苦しい中でいい人を演じ、疲れていた気がします。服を捨ててクローゼットをきれいにするってことは、単なる整理整頓ではなく、生き方を変えるためのひとつの過程でした。年を重ねていくと、なかなか今の自分を崩せない、壊せない、前に進めないと思います。でも実験だと思ってぜひやってみてください。服でなくとも、自分の持ち物をぜひ見直してみてください。これはデトックスでもあるんです。自分がどういう生き方をしたいか、何をしたいのかが決まっていなくても大丈夫。捨てたら必ずその分何かが自分に入ってきて、人生が変わる何かが起きるはずです」
現在、昼田さんはエディターの仕事やエッセイの執筆、ボイシーを通じて「手放す生き方」や服に頼らない自分自身の魅力の発見などを伝えています。服を手放すことで、どんな心の変化が起きるのか。どんな風に人生が動き始めたのか、聞いてみました。
PROFILE
ひるた・さちこ
ファッションエディター歴23年。出版社勤務を経てフリーランスに。オンラインや個別でクローゼットマネジメントを行い、100人限定で開催している「100人で人生を動かすプロジェクト」も進行中。Instagram:hiru.1010