【大切な言葉】宮本亞門さんが自分の軸を見失いために手帳に書き留めている言葉とは?

人生のどこかで、ふとしたきっかけで出合った忘れられない言葉。勇気を与えてくれたり、心を軽くしてくれたりそれぞれの人が心に留めている大事な言葉を教えていただきました。
宮本亞門さんが 大切にしている言葉。

ものすごいスピードで変化してゆく世の中で、自分の軸を見失わないように、大切な言葉は手帳に書き留めるようにしています。
この言葉もそのうちのひとつ。
4年前、宮沢賢治の足跡をたずねて1人東北を旅したのですが、東日本大震災で津波の被害をうけた大川小学校の壁画に書かれていたこの言葉に胸を打たれました。
今自分は幸せにコーヒーを飲んでいても、世界のどこかでは戦争や天変地異で苦しんでいる人がいる。
そのことを忘れずに、できることをやり続けなくてはという思いを強くしました。
演劇は、国や環境、立場の違いを超えて、様々な人たちの生き方を尊敬し、心に寄り添うものだと思っています。
作品を創作するうえでも、この言葉が原点になっています。
PROFILE
宮本亞門/みやもと・あもん
ミュージカル、ストレートプレイ、オペラ、歌舞伎などジャンルを超える演出家として国内外で活躍。能登半島地震や豪雨で被災した奥能登を舞台にした短編映画の製作など、被災者の声を届ける活動も。
発売中の『クウネル』7月号では、印象的な「言葉」がたくさん
イラスト/naohiga、取材・文/吾妻枝里子