築42年のマンションを2か月かけてリノベしたスタイリストの家。仕切りをとってリビング空間を広々と

暮らしを営む空間の変化や住んでいる環境の変化からは、意外なものが見え、気づきもあります。最近住み替え&リノベをしたスタイリスト岡部美穂さんの自宅を紹介。
部屋に広さが生まれ、客人も招きやすく。
マンションの最上階で暮らすスタイリストの岡部美穂さん。早朝に起きて、キッチンでお茶を飲みながら、明けていく空を眺める時間が好きだと話します。

オールステンレスのカウンタートップに真っ白なタイル。ひとつずつストーリーのあるアンティークランプと、岡部さんのセンスが集約されたキッチン。撥水性が高いコンクリート風のモールテックスのカウンターの上に愛猫のブチコ(右)とデデ(左)。

夫が勤める青森ヒバ専門店で扱うヒバの丸太を使ったペット用テーブル。
「毎日を気分よく過ごしたい。そう考えると、1日の始まりにご飯を食べる猫を眺めたり、明るくなっていくきれいな空を眺める。そんな時間が大切と感じます」
6年前に購入した部屋は、眺望と約100平米の広さが決め手となりました。

リノベで広がったリビングルームから見たダイニングとキッチン。ベランダの先には遮るものがない眺望の良さ。
「2LDKのひと部屋を仕事の衣装部屋に使っていましたが、昨年、近くに事務所を借りて洋服関係を移動。部屋が空いたのを機にリノベイトしました」
約22平米の部屋をリビングの延長にすべく、ドアと壁を取り払いました。「生活の中心となる部屋が広くなったせいでしょうか、気軽に友だちを招き入れる心のゆとりが生まれました」
友人らとキッチンで料理を作り、テーブルを囲んでお酒を飲みながら話して笑う。何よりリラックスできる時間です。

ベランダ側からダイニング、その先にリビング。アンティークのダイニングテーブルの上にはドイツの照明デザイナー、インゴ・マウラーのライト。リビングの白いソファは『ジェルバゾーニ』。「リビングを広げて棚を作り、夫のレコードやプレイヤーを置く場所ができました」

モールテックスにサンドベージュカラーを塗ったカウンター。「猫のオブジェは益子のアーティストKINTAさんに作っていただいたブチコ。その上の壁には、加賀美健さんが描いた夫と猫の絵。その右上は画家、イラストレーターとして活躍する萩原美里さんに特別に描いていただいたブチコです」
岡部美穂さん自宅の間取り図。

築42年100平米2LDKのマンションを6年前に購入し、入居時に2ヶ月間リノベーション。昨年、現在のダイニングとリビングの間にあった壁やドアを撤去し、リビングの床材を変えるリノベを。
PROFILE
岡部美穂/おかべ・みほ
スタイリスト
2000年よりフリーのファッションスタイリストに。広告や俳優のスタイリングを中心に活躍中。家の購入は、現在の住まいで2軒目。夫と2匹のスコティッシュフォールド(猫)ブチコとデデと暮らす。
『クウネル』2025年5月号掲載 写真/玉井俊行、取材・文/今井 恵、間取りイラスト/丹下京子
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