整理収納アドバイザーの提言。とにかく区切り!引き出しの中「なだれ」を起こしていませんか?
〈クウネル・サロン〉プレミアムメンバーで、整理収納アドバイザーの青木美詠子さんに収納のコツを教わる連載。今回はクローゼットの整理のコツを教えてもらいました。出かけるのも億劫な暑いこの季節、エアコンの効いた室内で一気にお片付けしませんか?
散らかり「あるある」のなだれとは?
時々は片付けるけど、家のきれいさをどうしてもキープできない、という方は多いかもしれません。昔は私もそんなひとりでした。でもその現場をじっと見て「なんでこうなるんだ?」と途方に暮れながら考える、を長年やってきて、少しずつ変わってこれたようです。「乱れていく過程をおさらいする」のは本当に重要で、気づきがあると思います。
その過程でよく起きている現象に名前もつけているので、ご紹介します。第2回は「なだれ」です(第1回は「封鎖」)。
「なだれ」には大小があると思います。大きなものは衣類や雑貨、段ボールなど積み上がった物が崩れ、ぐちゃぐちゃになること。小さななだれは、何かを取ったことで横の物が滑り出て、空間が乱れ、取った物を元に戻せないこと。
この小さななだれが起きると、「ま、適当に入れとこう」と次々ごちゃごちゃに収納されます。これを防ぐには区切りをつくること。
小さな箱で区切っておくと、下の写真のようにコースターを取っても、何の乱れも起こらず、そこに戻せます。本当に些細なことですが、この一番最初に起こる小さななだれを防ぐと、秩序が保たれるのです。
パントリーも小単位に区切っています。この単位なら、箱内でなだれが起きても中で完結し、大きく乱れません(大箱にうまく収納するのは至難の技)。引き出しも使っていますが、この半分見えるスタイルは忘れ防止にもいいです。
溜まりがちな紙袋も箱に入れて「なだれ」防止
こちらはパントリー奥(階段下)。引き出しの横に紙袋入れを置いています。紙袋はあまりもらわないようにしていますが、古紙回収用の袋としても必要。昔は紙袋を大きな紙袋に収納していましたが、倒れたり、破れたり、乱れの原因に。四角い箱に入れたらストレスなしでした。
なだれ、いかがでしょうか。物が多くても、なだれを起こしていなければ、まだ回復しやすいはず。まずは家中のなだれに気づき、手当していきましょう。物が倒れてごちゃつかないって、心が安定しますよ。
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この記事の
プレミアムメンバー
青木美詠子
1963年生まれ。整理収納アドバイザーの資格をもち、不定期にさまざまな自宅セミナーを開催。個人へのお片付けサービスも行う。著書に『あおきみさんち、家を買う。』(マイナビ出版)など。長年実践する「冷えとり」に関する著書も。
https://www.aokimi.com/
Instagram:@aokimieko1616