「ボンジュール！　元気？」と話しかけるのは『ココット・キュイジーヌ』オーナーシェフのファニー・フェルナンデスさん。日本語が流暢ながらも、返事の際に「ウィ」と答えるのがキュートです。

「私はフランスの中でも田舎育ちだったから、東京に来た時はまず大きな街だなと驚きました。そして世界中の食べ物が揃っているのも楽しかった」

神楽坂の人気パティスリー『ル・コワンヴェール』のケーキやパンを「フランスの味そのもの」と話すファニーさん。

「パトリック・ルメルさんは2006年にル・コルドン・ブルーのパティシエの先生として来日したのですが、私が働いていた恵比寿のビストロにはコルドン・ブルーの先生たちがよくご飯を食べに来ていました。その頃からの知り合い。今は飲食店のオーナー同士、つねに情報交換をしています」

神楽坂の街の喧騒から少し離れた坂の上に建つ店舗も、まるでパリの街から抜け出したような風情です。

「フロム ナウ オンはオーナーの佐々木悦子さんが仕入れるフランスの石鹸や量り売りのグルテンフリーパスタやハーブティー、蜂蜜などが好きで通っています。プラスチックや保存料フリーなど、共通の想いがある人なので、すぐに仲良くなりました。そんなご縁から、うちの店でつくったクッキーも販売していただいています」