お役立ち英会話。非常事態に困っている外国人ツーリストにかけてあげたいとっさの一言

〈クウネル・サロン〉プレミアムメンバーのKayoさんこと重盛佳世さん。38歳で会社を辞め、直感に導かれるままイギリス留学を決めました。英語の本を多数、出版している重盛さんが、ぜひ知っておいてほしいという英語フレーズについて紹介してくれました。

異国で、災害に遭ったらとても不安なはず

ここ最近、自分の生活圏に多くの外国人観光客が増えてきました。それと同時に、日本の災害時に困っている外国人を目にする機会も……。記憶に新しいところで言うと、先日の台風騒動。新幹線が運休し、困っている外国人観光客の様子がニュースで流れていました。私の身の回りでもこんなことがありました。

久しぶりに仲の良い友人たちと外食していた時に地震が起こったのです。すぐに館内放送が流れましたが、それは日本語のアナウンス。周囲にはたくさんの外国人がいましたが、アナウンス内容が分からない彼らはとても不安そうでした。取りあえず、近くの人たちには、その内容を伝えてあげました。

傍から見れば、お節介だと思われる行動ですが、それには理由があるのです。以前海外で怖い思いを経験した私。その時の経験と、ちょっとした言葉をかけてもらって救われたことを思い出し、困っている外国人を見ると声をかけてしまうのです。今回は、その時のエピソードと、私が救われた英語フレーズをご紹介します。

海外生活の中で何度か怖い目に合っている私ですが、中でも一番不安になったのが「空港での爆弾テロ事件」。怖い思いをしましたが、そこから今につながる大きな学びがありました。

イギリスに滞在していたある夏のできごと。スペインの友人宅に遊びに行くため、ロンドン郊外にある空港へバスで向かっていました。そろそろ空港かなぁ~と思っていた矢先、大渋滞に巻き込まれ、バスがまったく進まなくなったのです。運転手はしきりに無線で連絡を取っており、車内にはイライラした空気が漂っています……。「何だろう、早くしないと飛行機に乗り遅れちゃうよ……」と私も不安を感じていました。

時間に余裕をもって、ご機嫌でロンドンを出発したのですが……

バスが立ち往生してからしばらく経ってのことです。急に運転手が「ここで降りてくれ!〇✕△・・・」と叫ぶとともに、車内の人々が外に出始めました。訳の分からない私は「何があったの?」と周囲に助けを求める。「このバスは当分動かないから、歩いて空港まで行くしかないよ!」と。どうすることも出来ず、私も周りの人たちについて空港に向かいました。

空港が見えてくると、多くの人たちが周辺にたむろっていました。警察官がひとりひとりに事情を聞いて振り分けをしています。私は急に怖くなって、近くにいたルーマニア人の姉弟に何が起こっているのか尋ねました。すると、なんと「テロ事件!」。空港内に爆弾が仕掛けられているとのことで、現在は全面封鎖で警察が爆弾を探しているというのです。それを聞いて血の気が引くワタシ…。青くなった私を見て姉の方が、「大丈夫?」と。「ん~っ、大丈夫じゃない。ひとりだから助けてください!」と涙ながらに助けを求める私。すると、

「心配しないで。私たちと一緒に居ればいいから。」と。

その一言に救われた私は、スーッと気持ちが落ち着いたのでした。誰かが一緒にいてくれるって、こんなに力強いものなのかと。

異国での初めての空港は不安がいっぱい……。

そこから空港封鎖が解除されるまで、4~5時間あったでしょうか。その間、予約していた飛行機がキャンセルになって、文句を言いながら帰りだす人たちや、空港スタッフにクレームを言って喧嘩になるような場面も目にしました。幸いにもその日は天気が良かったので、私たちは駐車場の芝生に腰を下ろし、持参したフルーツを食べながらおしゃべりをして時間をつぶしました。(単独行動は怖かったので、トイレなどは3人で一緒に行きました)

その後、爆弾はなかったとのことで、私の乗る予定の飛行機は定刻の2時間後に出発するというインフォメーションが入り、姉妹とは別れて空港内に入りました。(結局、飛び立ったのは3時間後になりましたが……)

非常事態、安心させるフレーズは?

この経験を通して、異国でひとりでいるときの非常事態の怖さを知りました。同時に、誰かが声をかけてくれたり、一緒に居てくれることがどれだけ力強いものかということも、身をもって知りました。今、私は母国日本に居ます。その日本は世界でもトップクラスの災害国です。もし、緊急事態や災害時に不安がっている外国人を見つけたら、私の方から声をかけてあげたいと思っています。

「大丈夫、わたしが一緒にいるから!」と。

【kayo‘s message 】

・大丈夫ですか?
Are you okay (all right)?

 

・心配しないで。一緒に待ちましょう。
Don’t worry. Shall we wait together?

災害時、不安そうな外国人にはこんな感じで寄り添ってあげましょう。これだけで、不安な気持ちを和らげてあげられます。決してむずかしい英語は要りません!

『アラフォーKayoのおもてなし英会話』p.48-49より

『英語がダメでも楽に話せる!アラフォーKayoのおもてなし英会話』

*電子書籍もあります。
https://www.amazon.co.jp/dp/4838730624

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