‟たまちゃん”こと、料理家・たくまさんの自家製らっきょう漬けのおいしさは、業界内でも有名です。カリカリそのまま食べてもよし、サラダや炒め物にも幅広く使える、夏の絶品保存食です。
一年を通して、さまざまな保存食を作っているたくまさん。中でも「一番忙しい季節」だというのが、6月から7月にかけての「らっきょう」のシーズンです。
「もともとお義母さんが自分で漬けたおいしいらっきょうを、毎年送ってきてくれていたんですが、らっきょう漬けは意外と手間も時間がかかるので、やめちゃったんです。 それで、引き継ぐ形で漬け始めたのがきっかけです。ちなみに、お義母さんからは‟誰にも教えちゃいかんよ”って言われた秘伝のレシピですが……自著にも載せてしまいました(レシピはこの本に詳しく書かれています)」
2020年の今年は、なんと170㎏(!)のらっきょうを自宅で仕込んだという、たくまさん。
「早朝に起きて、夫のお弁当を作り終えたら、そこから一日8時間、ひたすらに延々とらっきょうの皮をむく毎日でした。日暮れに夫から‟もうすぐ帰ります”メールが届いて、ようやく仕事じまいをするというサイクルです」
らっきょうは、毎年鳥取県の『富玉園』からお取り寄せ。数あるらっきょう農家さんから検討し、最終的にこちらを選んだ理由を尋ねてみました。
「親切で良心的、そして、いつも新鮮な掘りたてのらっきょうが届きます。 私は、2〜3日おきに20kgずつ届くように日にち指定で予約しています。 疲れて仕込みの進みが遅くなったりしても、連絡すると予約の変更にもすぐに対応してくださるんです。 ここ10年ほどずっとお願いしています」。
そうしてせっせと仕込まれたらっきょうは、毎年楽しみにしてくれている人々のもとへ旅立っていきます。
「『らっきょう友の会』という私設の団体を作ったんです。おもなメンバーは、仕事でも繋がりのある友人・知人たちで、今はだいたい80名くらいかな。そのメンバーに発送したり、あとは石川県にある『ファクトリーズーマー』や奈良の『くるみの木』などにも卸しています」
尚、たくまさんのInstagram(@tama.tamaben) でも、今年は数量限定で発売。残念ながら今年の分はあっという間に完売してしまったそうですが、気になる方は、来年をぜひお楽しみに。