【還暦を過ぎて始めた新生活。随筆家・山本ふみこさん】築150年の古民家へ移住!「5秒で引越しを決心しました」

随筆家 山本ふみこ 熊谷 ふみ虫舎通信エッセイ講座

夫、娘と暮らしていた、都内の賃貸一軒家生活から一転、築150年の古民家へ移り住み、日本伝来の住宅の良さを楽しんでいる山本ふみこさん。移住を決めたきっかけや、新しい住まいでの工夫を教えていただきました。

長年、東京に暮らしてきた山本ふみこさんが埼玉県熊谷にある古民家に引越しをしたのは去年の5月のこと。そこは夫で映画監督の代島治彦さんが生まれ育った、築150年は経つという、大きな古民家です。

古民家 リノベーション 地方移住 山本ふみこ
「サラリーマン家庭に育ったから、最初にこの家に来たときは、働く現場のような家と思いました。」土間のある暮らしは憧れだった。愛用のげたでかたかたと動き回る山本ふみこさんです。

「ドイツ人の建築家が日本の古民家のよさに惚れ込んで、新潟で古い農家に手を入れて素敵に暮らしている番組を深夜のテレビで見たの。そうだ、私にもこういう家との縁があると思ったんです」

山本ふみこさん、夫の実家に引越すことを「5秒で決心して」宣言しました。「私、熊谷に引越すことにします!」

義母が亡くなり、義父は引越して、 無人になっていた家。代々農業を営み、また養蚕もしていた大きな住宅。そのリノベーションと共に、山本ふみこさんの新しい生活が始まったのです。

移住を大げさに考えなくていい。

台所 ダイニング カウンターキッチン
台所とダイニングの間の壁には大きな窓があって、カウンター越しに料理を受け渡したり、テーブルの会話にも参加できる作り。
屋根裏部屋
蚕の仕事をしていた広々とした2階の一角に娘の部屋を作った。時を経た天井に現代のアイテムがなじんで、おしゃれな「屋根裏部屋」の雰囲気。他の部分をどう使うかは思案中。
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引越しは大変、考え直したほうがいいのでは。移住を決めた山本ふみこさんに知人、友人は心配し、そう声をかけてくれたそう。アドバイスをしてくれた友人たちには感謝の気持ちだけれど、山本ふみこさんに迷いはなかったようです。

「今回の引越しをおおげさに考えない、というのが心に決めたことなのです。もともと先々のことを考えすぎないようにして生きてきたし、考えたって何かが起きるときは起きるでしょう?」

年を重ねるとどうしても動くのが面倒になったり、用心深くなったり。でも失敗したら、またやり直せばいい、そう山本ふみこさんは言います。

「この世代でだって、新しいことは始められるし、どうしようか迷っている方に、こんなやり方もあるってお伝えできれば。もう少し暢気でもいいんじゃないかな、と思うのです」

古いものも新しいものも活かす。

土間 和室 掛け軸
土間の反対側に4つの和室。奥の仏間の床の間に、山本ふみこさんが大事にしてきた書の掛け軸がのびのびと。書かれているのは「ん」の文字。
靴箱 古い家具
義母が結婚したときに持ってきた靴箱を蔵から出してきて、きれいに掃除、食器棚に利用している。 高さも奥行きもちょうどよく、使いやすい。
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家の背後にある蔵には、古い家具も眠っていました。台所で食器棚として使っているのは、義母が結婚するときに持ってきた靴箱。畳敷きの仏間には、山本ふみこさん愛蔵の書の掛け軸がぴったりとなじんでいます。

古いものを生かし、新しいものも取り入れて暮らしを整えながら、山本ふみこさんは「私、笑いながら生きています!」

写真/柳原久子 取材・文/船山直子 再編集/久保田千晴

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