器店店主の食器棚拝見「作り手の思いがこもった一枚に惹かれます」

刀根弥生さん食器棚メイン4

料理上手な人、センスのよい人、インテリアが素敵な人……。そんなクウネル世代は器使いもとびきりおしゃれです。今回はとくに器使いのスペシャリストともいえる器店店主の器使いをご紹介。「うつわshizen」店主の刀根弥生さんに食器棚と、特別に思い入れのある器を見せてもらいました。

シゼン刀根さん食器棚1
刀根さんの自宅のメインの食器棚。壁一面にぎっしり収められた器類は圧巻。左下の茶箱にはキャスターを付けて食材のストックなどを収納している。

新築した一軒家。おもな器はパントリーに収納

刀根さんの自宅があるのは神奈川県川崎市。5年弱前に移り住んだ新居は建築家に設計を依頼した一軒家で、リビングダイニングに面するキッチンが印象的です。現在は外苑前の器店「うつわshizen」で店主を務めていますが、もともとは器好きが高じて医療関係の仕事から器の世界へ飛び込んだという刀根さん。ご自宅にはもちろんたくさんの器があり、その大部分はキッチン横にあるパントリー的なスペースに収納されています。
「器だけでなく、所有している物の量を設計士さんにお伝えして収納も考えてもらったのですが、前から持っていた古い引き出しを食器棚の一部として使いたかったので、それに合わせてオープン棚を作ってもらいました」

刀根弥生さん食器棚メイン2
古道具の引き出しは、上2段の引き出しを抜いて使用。ガラスや漆の椀など、ゆるくグループ分けして収納。
刀根弥生さん食器棚メイン3
上から、小さめの取り皿、耐熱皿など、小鉢類。大きさや形状を揃え、重ねてしまっている。
刀根弥生さん食器棚メイン4
長皿類。「使いやすいサイズや形のものが自然と集まってきました。どれも日常使いしているものです」
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刀根弥生さん食器棚2
ダイニングスペースの壁付けにしている古い引き出し収納。比較的、家の中で古い家具が絶妙なアクセントを加えている。

ダイニング横の小引き出しには豆皿などを収納

ダイニングスペースには、パントリーの食器棚にあるものとはまた違う古い引き出し収納が。この中には豆皿や湯のみなどが、比較的小さなものが収納されています。「上から見下ろして、どこに何があるか分かるように心がけています。夫が料理や食卓の準備をすることも多いので、誰でも出し入れしやすいようにしていますね」

刀根弥生さん食器棚2-1
引き出しを開けると、豆皿や小さな器類が。「分類しづらい細かなものもここに入れています」
刀根弥生さん食器棚2-2
豆皿は価格的にも求めやすく、初めての作家さんの場合も試しやすいと刀根さん。
刀根弥生さん 食器棚2-3
引き出しの上には季節の「しつらえ」を。植物の種をのせた高さのある器は内田剛一さんによるもの。
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店で扱う器は自分が使ってよいと思ったものを

器店勤務で経験を積んだのち、店長を務め、のちに独立した刀根さん。現在は月に2度ほど作家ものの展示を行っています。初めての作家さんに展示の依頼をする場合、必ず、自分で器を使ってみるといいます。「お料理などを盛ってみて初めて、作り手の方の思いやこだわりが分かるように思います。私自身が使って感じたことをお客さまにも伝えられたらと思っています」。料理をして、どの器に盛ろうかなと考えるときがとても楽しいのだそう。そんな刀根さんに、とくに最近のお気に入りの器を見せてもらいました。

刀根弥生さんおすすめ器1
黒いお皿は岐阜県土岐市で作陶している額賀円也さん。カップは額賀さんの窯で一緒に焼いている呉瑛姫(ゴエイヒ)さん。「額賀さんは新たに薪窯焼きに挑戦されています。4月にはshizenで新薪メンバーのグループ展をお願いしています」
刀根弥生さんおすすめ器2
常滑市で作陶している畑中圭介さん作。「形と色合いが他にはなくとても惹かれました。伝統的な織部をご自分の中で解釈されて作品作りに活かしているのだそう」
刀根弥生さんおすすめ器3
おつまみをちょこっと盛ったり、おつけものを3種類のせたり。ギザギザとした脚が付いているのも面白い。
刀根弥生さんおすすめ器4
黒と赤の組み合わせが斬新な一枚。「中華料理にもぴったりなんです。ベーシックな器の中にこういう器があると食卓のよいアクセントになります」
刀根弥生さんおすすめ器5
器店「楓」の展示で購入した小林慎二さんの漆の椀。「蓋つきでほどよいサイズのものをずっと探していて、希望どおりのものでした。お正月のお雑煮にも使いました」
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取材・文 結城 歩

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