在パリ6年のクウネル・サロンメンバー松永加奈さんのフランスレポート。今回のテーマは普段のおやつについて。パリはスイーツの聖地でもありますが、私たちが雑誌などで目にするハレではないケのお菓子も優秀品ぞろいだそう。今回は、フランスの人々に日常的に愛される500円以下のお菓子を紹介してくれました。
有名パティスリーや高級ショコラトリーが並び、スイーツに事欠かないフランス。きらきら輝くようなケーキやショコラは、いつ見ても心踊ります。でも、それは綺麗なプレートに取り分けていただく、ちょっとかしこまったスイーツ。小腹が空いたときにぱくっと食べるふだんのおやつは、近所で気軽に買える「甘いもの」です。
幼稚園や小学校の下校時間になると、子供たちはお迎えに来た家族やシッターさんから「goûter(おやつ)」をもらって、食べながら帰ります。メジャーなのは食べやすいサブレやマドレーヌなどの焼き菓子に、りんごやバナナといったフルーツ。ちなみにりんごはカットしてあるわけでなく、そのまま丸かじり。これは大人にもよく見る光景で「小腹が空いたらフルーツ丸かじり」は、フランスではメジャーなようです。また、クロワッサンやパンオショコラのような菓子パンも、子供から大人まで(私も)お気に入りのおやつ。帰り道のブーランジュリーで買ってもらい、嬉しそうに頬張る子供の姿を見ることもあります。
ブーランジュリーでパンと一緒に並ぶスイーツは、日常でおなじみのおやつ。特に「フラン」(カスタードを焼き上げたケーキ)はみんな大好きで、メトロやバスの中でかじりつく人に何度も遭遇したことが。これ、ずっしり重くて片手で食べるものではない…と思っていたんですが、フランス人いわく「そうやって食べるもの」なんだとか。私がときどき買うのは、軽くてつまみやすい「シュケット」(焼いたシュー生地の砂糖がけ)。大抵量り売りで、少量から買えるのもポイント。大きめなサイズ感とたっぷりのチョコレート使いがうれしい「エクレア」も人気です。
いろいろなおいしい「甘いもの」が揃うフランスですが、私が知る限り大人も子供も大好きなのが、ドイツメイドのグミ「ハリボ」。友人のスイーツ(特にチョコレート)好きパリジャンも「ハリボは子供の頃から欠かせない」と豪語するほど。そして、スーパーの棚を見るたびに、フランスではチョコレートを使ったお菓子が多いなあと思います。子供の頃、バゲットやクロワッサンに板チョコを挟んで食べていたというパリジャンも。さすがショコラ大国!