【小林麻美さん連載】前編/雪の日の記憶、白い世界で思うこと。

小林麻美さん 雪

おしゃれミューズ 小林麻美さんの人気連載。真冬のこの時期は、これまでに撮りためていた雪景色の都会の写真を見せてくださいました。いつもの街を非日常に変える都心の雪に、小林さんはどんなことを思うのでしょう。

長い長い夢を見ていた
目覚めてからも 夢なのか現(うつつ)なのか
はざまをさまよう

窓の外は一面の雪
貴方の飲みかけのコーヒーはテーブルに
紺色のガウンも椅子の背にかかっている
だけど……
貴方がいない
それが何時(いつ)なのか 思い出せないけど
貴方がドアを閉める後ろ姿を覚えている
ガランとした部屋に風が吹き抜けてゆく
いつからだったか こんな日がくると
気がついていた
走り去ってゆく車の
雪できしむタイヤの音……

夢を見ている……
そう これは夢なんだ
夢なんだ

雪に煙る街の灯りは、いつもより控えめに映り、ふんわりと優しく ほわっと暖かく感じるのはなぜ?

いつもは迷惑な放置自転車さえも、この日だけは絵になる特別な存在。雪化粧した風景を彩る小道具。

愛犬 白との散歩道に誰かが作った雪だるまを発見。こんなの見たら、大人だって楽しくなりますよね!

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しんしんと降る雪
時々通る車のチェーンで走る
カタカタという不思議な音……
何もかもまるで違う次元に迷い込んだみたいに感じる
六本木の街が 異次元の街に
タイムスリップしたように別の街に変わってゆく!

小林麻美さん 雪
雪が降ったら、いちばんに着たい服。雪景色に溶け込んでしまいそうな、真っ白のザ・ロウのショートコート。

息子が産まれた日
見上げた漆黒の空から
ひとひら ふたひら
雪が舞い降りて
あ 何かが始まると思った
あの日を忘れない

【後編/冬に生まれたからか、私は雪が好き。】に続きます。

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