【1】大人の行楽弁当。東京の老舗の味を携え、紅葉の公園でのんびりはいかが?

老舗のお弁当

木々が少しずつ色づき、街の景色が美しく彩られています。気持ちのいい季節、お弁当を持って公園でのんびり、なんていかがですか?長く愛されている、東京の老舗のお弁当をご紹介します。

日本橋弁松総本店の並六

お弁当専門店としての創業は嘉永3(1850)年。それ以前は料理屋で、日本橋の魚河岸で働く江戸っ子たちに料理を折詰にして持ち帰らせたことが弁当発祥と言われています。めかじきの照焼、玉子焼き、野菜の甘煮に豆きんとんとバランスよく入った弁松のお弁当に入るおかずをひと言で表現するなら、甘辛の濃い味。肉体労働者の多かった江戸の街では醤油と砂糖をたっぷり使った味付けが好まれたとか。
「並六」の「六」は折箱のサイズ六寸に由来。折箱は今では珍しい経木にこだわります。経木に詰められたご飯は水分を程よく逃すので、冷めても硬くなりにくいし、箸で取りやすい。おかずはどこからでも箸が入るように仕切りは入りません。昔ながらのようで今も一番食べやすい仕様なのです。

笹巻けぬきすし総本店の笹巻けぬきすし

お寿司を包む笹の葉は現代で言えばラップの役目。殺菌作用があり、酢飯
の乾燥も防ぎます。元禄15(1702)年の創業以来このスタイルでお寿司を提供。ネタは季節の青魚と白身、鯛、海老、海老入りのおぼろ、玉子、海苔の7種類(写真の7個入には6種入る)。ネタはこれだけですが、魚の仕込みにとても手間がかかります。魚をおろして塩漬けに1日、酢で締めて1日。毛抜きで骨を抜いて二杯酢に3日、4日漬ける工程を経て完成。冷蔵庫もない当時は、これが魚の保存法でした。
注文が入ってからネタと酢飯を合わせるため、味がなじむのは3時間後が目安。「後はお客様が好みの味を見つけて」というお店の姿勢も今の時代に貴重。こなれた味わいは酒のつまみに

東京の老舗のお弁当

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