【1】福岡の超人気雑貨店『B・B・B POTTERS』オーナーが、長年叶えたかった夢とは?

石井風子さん ホテル

福岡のおしゃれな女性たちの間で知らない人はいない雑貨店『B・B・B POTTERS(スリービポッターズ)』。日々の暮らしを楽しむ道具を販売しています。そのディレクターの石井風子さんが、長年、憧れていたのは自身が扱う道具を実際に使い、シーンで提案できるホテル。そのホテルができるまでのストーリーをご紹介します。

石井風子さんが営むお店『B・B・B POTTERS』について少し。B・B・Bは、淹れるのBrew、焼くのBake、茹でるのBoilの頭文字です。どれも日々の暮らしの中で何気なくしていること。こんな日々の営みを豊かにする道具を提供したいという思いで開かれました。そして、陶工という意味のPOTTERS は、石井さんが前職から関わってきた陶工をはじめとする職人・作り手さんたちへのオマージュだといいます。オープン当初は、白いお皿を中心に台所やテーブルまわりのものを扱っていましたが、次第にインテリア、ガーデニング、ステーショナリーグッズなど、生活全般にまつわるものへと広がっていきました。福岡の街になくてはならないお店として成長し、来年で30周年を迎えます。

夢は見ながら傍らに置き、今できることを精一杯やるというのが石井さんのスタイルといえるでしょうか。夫と経営母体である『WEEKS』を立ち上げ、雑貨の卸業を始めたときも、いつか自分たちの店をやりたいという夢を傍らに置き、卸業を軌道に乗せる努力をしたといいます。そして『B・B・B POTTERS』をオープンさせてから25年後、次の夢が現れたのです。

石井風子さん ホテル
連なる山々と海にサンドされたゲストハウス。構造にはほとんど手をいれていないという。草原もこのままの姿を、海と一緒に愛でてもらうことがベストだと判断したから。

「売りっぱなしではなく、売っているものをどう使うかという提案ができるホテルのような場所が作れるといいな」と。それはぼんやりとしたものでしたが、ゆっくりと温め続けました。そして、曲折を経た2016年、糸島の国定公園内の建物と出合います。それはもう、夫婦揃ってひと目惚れでした。「今の仕事に関わって40年余り、その集大成がゲストハウスなのかもしれません。1枚の白いお皿から始まり、家具に至るまでの暮らしに関わる生活道具を販売してたどり着いた道。この場所との出合いは、私たちにも突然に巡ってきたチャンスでした。叶わぬ夢でも、準備をしていると、チャンスが巡ってきたときに、すぐに踏み出せるのですね」。
『bbb haus』の3つのbはbed & breakfast にbeach のb。こうして新しいbbbの旅がスタートです。

【2】へつづく

ハンス・J・ウェグナーの家具でまとめられた2階の201号室。長方形に切り取られた窓か らの眺めは、玄界灘の水面が時間ごとに色を変え、毎日見ていても飽きない。

ヴィンテージ家具やオブジェ、取り扱ってい る商品などが一堂に揃うラウンジ。ウェルカ ムドリンクをいただいたり、食事の前後にく つろいだり、使い方はご自由に。

ラウンジの壁にほどこされたguest roomや部屋番号のサイン。「主張し過ぎず、でもち ゃんとゲストをご案内しているさりげなさが、ちょっとしたこだわりです」

館内に飾られたユーモラスな絵は、デビュー当時から交流のある福岡出身のイラストレーター山本直孝さんの作品。階段は板をはり替えただけで、手すりなどは当時のまま。

ゲストハウスのエントランスに立つ石井風子さん。季節や天気を感じ、お客さまやスタッフの様子、料理や植物に目を配るために、週に1度はここに通うようにしているという。

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