器好きの料理家・冷水希三子さんの器コレクション。【旅先で出合った器編】

冷水希三子さん 

素材の持ち味を生かし、シンプルなのに洒落た雰囲気の漂う料理が評判の冷水希三子さん。多彩な器コレクションを使った、ご自身で行うスタイリングも人気の理由です。数々のコレクションからお気に入りを見せていただきました。まずは【旅先で出合った器編】です。

【メキシコ オアハカ】
プリミティブな力強さにひと目惚れ。
「器というより、モノとして魅かれた」という素焼きの大鉢は、メキシコ南部の高地にあるオアハカ近郊の陶器の町で。レモンをざっくり入れ、メキシコにインスパイアされたアーティスト、ジョセフ・アルバースの作品集とディスプレイ。

冷水希三子さん 器

【タイ・チェンマイ】
骨董のお店が多く質がいいのはさすが古都ならでは。
骨董屋さんでの掘り出しもの。乳白色のお碗は李朝のうでいて、より愛らしい形と貫入がお気に入り。形と絵付けの色柄に魅かれた大皿は、まさか漆絵とは思わずお湯をかけてしまい、一部が白くはげてしまった。「でも、それも味かなと」

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【日本 鹿児島】
仕事を兼ねた旅の終わり、 自分へのご褒美に。

「GOOD NEIGHBORS JAMBOREE 2017」で鹿児島まで料理を作りに行ったとき、最後に連れて行ってもらった珈琲店『可否館』で購入。「民藝で統一された店内には、マスターの審美眼で選び抜かれた垂涎ものの器がゴロゴロしてました」

冷水希三子さん 器
「昔の小鹿田焼のほうが、今より自由な感じがします。絵付けが適当で、大胆なところがいい。」

【中国 西安】
肩の力の抜けたラフな絵付けにノックアウト。

「料理家仲間と旅行すると、好きで欲しいものがみんな大体同じ。余計にテンションが上ります」。口縁が朝顔のように開いた葉反鉢は、シャープでモダン。「ヘタウマな絵付けが気に入っています。手なじみがよく、料理も盛りやすい」

冷水希三子さん 器
自分を作家とは思っていない陶工さんが作ったもの。だから変に肩に力が入って
いないんです。

【イタリア ナポリ】
ナポリのフリマで出会ったお皿はプーリアの民芸品。
「本場ナポリにピザを食べに行こう!」と南イタリアへ。「プーリア地方の伝統的なクラフトのお皿です。リムの花柄が愛らしく、ぽってりとした素朴な質感なのにほっこりし過ぎない。どんな料理も受け止めてくれる大らかさを感じます」

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【日本 岡山】
人生初のケーキスタンドはモダンな備前焼。

友人とドライブの途中に訪ねた備前焼の若手作家、寺園証太さんの工房で購入したもの。「形が気に入って即決。高さのある器がひとつ食卓にあるとアクセントになる。だからいいケーキスタンドがあれば欲しいと、ちょうど思っていて」

冷水希三子さん 器
実は自分ではそんなにケーキは焼かないのですが、これなら料理を盛っても映えるかなと。

『ku:nel』2020年7月号掲載
写真 加瀬健太郎 / 文 和田紀子 / 編集 友永文博


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