2006年から7区でアンティークショップ『ルネッサンス』を営むコリーヌ・タン=トロングさんは、上質で洗練されたビジューが大好き。スタイリングの最後に必ずジュエリーを添えるのが自分の中の約束事だといいます。その中でも贔屓にしているというビジューたちを紹介していただきました。
Corinne Than-Trong/コリーヌ・タン=トロング
ベトナム人の父とスイス人の母のもと、パリで生まれる。2006年にアンティークショップ『ルネッサンス』 をオープン。https://renaissance75007.com
「店には洋服とビジューを半分ずつぐらい置いています。本物の貴石より、存在感があるデザインのビジューファンタジー(フランスで人気のコスチュームジュエリー)が好きです。
シャネルも『ビジューファンタジーは時として本物の宝石より輝きを放つ』と言うように、高級な宝石とはひと味違うユニークなきらめきがあるからです」
シンプルなドレスもビジューひとつをつけるだけで、よそゆき顔に変身。そんな素敵なビジューたちをどのように見つけているのでしょうか。
「パリの公営オークションハウス『オテル・ドゥルオー』を始めとする、世界中のオークションです。お客様からパーソナルな情報をいただき、見に行くことも多いんです。昔は蚤の市にも通いましたが、最近はコレクターが増えて価格が上昇してしまいました」
そしてコリーヌさんならではの、ビジューと服の合わせ方を伺うと。
「プリント柄のドレスやシャツにも、 躊躇なくボリュームのあるビジューやカラフルな石を合わせ、その意外なハーモニーを楽しんでいます。またビジューは出合いが大切です。ひと目惚れした直感を信じ、楽しんでください」
写真/篠あゆみ コーディネート/鈴木ひろこ 構成・文/今井恵 再編集/久保田千晴