【映画から学ぶ素敵な大人】Pt2で話題の『プラダを着た悪魔』をおさらい。ミランダの強さと繊細さは、表裏一体で愛しさに繋がる

西山栄子さん紹介の映画 アイキャッチ

チャーミングな大人の雰囲気を自然にまとえればいいけれど。そもそもどんなふるまい、姿がチャーミングか、映画の中に探してみます。
西山栄子さんのエッジの効いた視点を参考に「チャーミング」を再考!ファッションコーディネーターの西山栄子さんに話を伺います。

お話を伺った方。

西山栄子

西山栄子/にしやま・えいこ

ファッションコーディネーター

長年ジャーナリストとして国外、国内のコレクションを取材し、ファッションに関する講演や執筆を続けてきた。商品企画やコンサルティングのほか、亡き夫から引き継いだ会社の経営など多忙な日々を送っている。

戦いながら働く強い女性の確固たる態度に惹かれる。

「映画から学びたい」、そして「薬になる毒もチャーミングのひとつ」という西山さん。

「私が感じるチャーミングさや癒しは戦いの裏側にあるものなのです。働く女性としての矜持を持ち、行動や表現が自分らしい人。そんな人の単刀直入な言動に魅力と癒しを感じます。誰が演じたかより誰が描かれたかに興味があるんです」

特に実在の(実在した)傑出した女性をモチーフにした人物像に惹かれることが多く、その典型が米『VOGUE』編集長だったアナ・ウィンターがモデルと言われる『プラダを着た悪魔』の鬼編集長ミランダ。

西山栄子さん紹介の映画 イラスト

『プラダを着た悪魔』ミランダの行動

ファッション界に君臨する鬼編集長ミランダに仕えることになった新米アシスタント、アンディは日々の過酷な指令に困惑しながらも自分を磨き努力して信頼を得ていく。「バッグとコートを秘書デスクにドン、と毎朝置く儀式のようなミランダのふるまい。一見威圧なのですが、さあ戦闘態勢!任せたわよ、信頼していると気持ちを集約して伝えるチャーミングな行動だと思いました」。(2006年作品)

「元々アナに共感をもっていて、実際コレクションで見かけたり、何かとウォッチしてきたのでつい思い入れて観てしまいました。本人も能力が高く仕事量も半端なく、真面目で絶大なる権力もある。わかりやすくした誇張の表現はおいても、部下への信頼感とか自分の覚悟を表すふるまいに、人間的な魅力を感じます。家族を大事にしていたり、寂しさや激務の裏の苦労とかをにじませる。悪魔ミランダの強さと繊細さは、実は表裏一体で愛しさに繋がります」

 

ファッション界のカリスマとしてもビジネスウーマンとしても尊敬するココ・シャネルも……。

西山栄子さん紹介の映画 イラスト

『ココ・シャネル』ココの真をついた物言い

ココ・シャネルのライフストーリーを彼女をめぐる愛と成功の視点から描いた作品。シャーリー・マクレーン扮する晩年のココは、多くのスタッフとショーの用意をする場面で、自分のクリエイティブを理解しないビジネスパートナーを歯に衣着せぬ発言で制した。「年齢を重ねたら何がいいかという本質は見抜いて、すべて自己責任で言う。今の女性こそそうあるべきと思います」。(2008年作品)

「私が好きなのは『ココ・シャネル』でココがビジネスパートナーにむかって、『私が感謝する相手は、私だけ!』と言い放つところ。洞察力や経験、自信に裏付けられている毅然とした態度に大人ならではのチャーミングさを感じます。若い頃、ドーヴィルで漁師たちのワークウエアを引き取ってマリンスタイルを先駆けて提案した場面も素敵です。アイデア、機転が利いていて。チャーミングの発露のひとつですね」

イラスト/竹田嘉文、取材・文/原 千香子、丸山貴未子

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