一人暮らしの気ままな快適さと、外にも開かれた仕事場の機能があり合う家。住む人らしさを映すトーンを感じ、フロアの個性に興味惹かれて。前編自分らしさの小さな家には、フロアごとの物語がある。に引き続き、家内製手工業人・石澤敬子さんこだわりの2階と3階フロアをご紹介。
◎2nd FLOOR
人を招いても、 一人でもゆったり和めるオープンなリビング
ワークショップの後や普段でもゲストをもてなすリビングは2階。 35m²程度ですが、広く感じます。ダイニング&キッチンのシンプルさと、かたやソファ周りのフェミニンなテイストの差が絶妙なバランス。「幸い、ゲストにも長居したいと言われますし、一人で過ごす時も、ここでくつろぐことが多いですね」。ハイセンスな上にリラックスムードが漂います。
◎3rd FLOOR
「休む」を目的に特化したシンプルな部屋が、生活に快いメリハリを作る
3階はクローゼット付きベッドルームと水廻りのプライベートエリア。スチールフレームの無骨なベッドの他は、ベランダでゆっくり 珈琲を飲むためのテーブルと椅子、長く旅を共にしてきたリモワのトランク、アルミの帽子箱が置かれて。
メンズライクな印象の階で すが、レースカーテン越しに日差しはやさしく入ります。疲れからさっと解放されるリトリートには、飾り気なさと静けさが……。
石澤敬子/いしざわけいこ
家内製手工業人。雑貨店等の販売職を経てミナペルホネンに勤務しながら自身のブランドmossでデザイン・製作活動を。おすすめクリエイターを自宅でのイベント主催で紹介。
『ku:nel』2021年7月号掲載
写真/伊藤徹也、取材・文/原 千香子