長年の経験で培ったセンス、そしてこだわり。マダムたちの暮らしには、おしゃれのヒントがいっぱい。彼女たちがごく自然にインテリアに取り入れているパリ・テイストを学んでみませんか。北欧家具を中心に、蚤の市で見つけた器を並べたり、好きなオブジェを飾って楽しむアーティスト・インテリアデコレーターのサラ・ドゥ・テリガのお部屋を紹介。
サラ・ドゥ・テリガさん
Sarah De Teliga
アーティスト・インテリアデコレーター
アーティストとしてギャラリーに絵を展示し たり、建築家の夫と組んで庭の設計やガーデ ンプランニング、インテリアデコレーターも。
14 区にあるモンスリ公園が目の前という、緑があふれる環境が気にいっています。オーストラリア出身ですが、フランスの文化の豊かさに感銘を受け、パリに移住して25 年。好きなインテリアはミックススタイル。部屋の中は大好きな北欧家具を中心に、蚤の市で見つけた器を並べたり、好きなオブジェもあちこちに飾っています。ここ数年は、南仏の山の中に買った石造りの家を、少しずつ改装しています。行くたびにキャンプ気分です。
Living Room
大好きなストックホルムのブランドSvenskt Tenn から取り寄せたソファ( 右 )とローテーブル。ソファのファブリックは30 年ぐらい前のプリント。壁に飾った枝はモンスリ公園で拾ってきた。左のソファは B&B Italia。
Decoration
赤い棚は夫のロバートさんがデザインしたもの。本の間にはサラさんが好きなオブジェや キャンドルを置いて。手前のテーブルの上に あるのは、日本人アーティストのピッチャー。 南仏で見つけたサラさんのお気に入り。
Kitchen & Teatime
デコラティブな花瓶や後ろの白いポッ トはロワール地方ランジェの窯で作られ たもの。ケーキ皿はイッタラ、ティーカ ップはヴァンヴの蚤の市で買い、シルバ ーのポットはお母様から譲り受けたもの。
「いろいろなスタイルの食器をミックスするのが好き。インテリアと同じね 」と サラさん。
大きな縦長窓があるキッチ ンは光が入り、明るい。オールステンレ スで使いやすく、料理好きのサラさんが 一番好きなスペース。
アメリカで購入 したコールドプレスジューサー。タイルの文字が何かと聞いたところ「 作ってみて不味かったジュースの素材を、忘れな いように書いてあるの 」と。
Bed Room
ベッドサイドテーブルは、大小ともにフィン ランドのエーロ・サーリネンのもの。ランプ のシェードはサラさんがお気に入りの生地で 張り変えた。シルク素材のカラフルなクッシ ョンはさまざまな大きさのものを並べている。
『ku:nel』2017年1月号掲載
写真 篠あゆみ/コーディネート 石坂紀子/編集・文 今井 恵