60代ミニマリストが新しく買った家具。「減らす・置かない・コーディネイトしない」インテリア

広瀬裕子 デスクとチェア

ミニマムなワードローブ、2年間にわたるシルバーヘアへの移行など、好きなものと年齢に合わせた生き方へとシフトしている広瀬裕子さん。

60代突入という節目に、「やめたこと」「はじめたこと」について綴ります。今回のテーマは、久しぶりに購入した「家具」についてです。

暮らしに寄り添う、ダイニングテーブル

昨年オーダーしたコーヒーテーブルが、先日、届きました。ひさしぶりのあたらしい家具です。

この家に移り住んでから、元々使っていた家具の多くを手放しました。部屋がコンパクトになり手狭になったのがその理由です。そのとき、あらたに手にしたのが、ちいさめのダイニングテーブル。デザイナーは、ヤコブセン。25年使いつづけているイス・セブンチェアと同じデザイナーです。

2年前の買い替え時、スーパー円テーブルという名前のついたテーブルを選んだのは、ひとりで動かせる、手入れしやすい、形がうつくしい、色が豊富、長く使えると、十分すぎる理由からでした。

広瀬裕子 チェア

25年前から使用しているスワンチェアとセブンチェア。セブンチェアは10年前座面を新しい物に。色はナチュラル→黒。

家具がへった部屋は、空間に余裕が生まれ、自由度が上がり、掃除がしやすく、以前より快適になりました。「インテリア」と言うと「増やす・飾る・コーディネイトする」と思いがちですが「減らす・置かない・コーディネイトしない」ほうがいい場合もあります。

わたしは、学生の時の専攻が「住居学」でした。進路を決める17、18歳のときから、建築や家具、暮らし方に興味があり、それがいまもつづいている状態です。最近は、それらに「年齢」が加わり「歳を重ねてからの快適さ」を日々、考えるようになりました。暮らしは、時間とともに変化するので、工夫と考察は終わることはありません。それが、たのしい。

ささやかな時間を深める、コーヒーテーブル

スペースに余裕ができた空間ですが、1年ほど経ったころ「もう少しくつろげるようにしたい」という思いが湧いてきました。ひとり暮らしのコンパクトな部屋です。これからのことを考えると、できるだけ、家具は少ないほうがいいのは変わりません。

家具や家電は、あればうれしい(便利)けれど、なくても暮らしは成り立ちます。どちらを優先するか──。「あるといい」と「増やしたくない」の行ったりきたりを1年。それが「やはり、あるといい」に傾き、あたらしい家具を購入することにしました。それが、コーヒーテーブルです。

広瀬裕子 デスクとチェア

コーヒーテーブル、スワンチェアとも脚が同じデザイン。

コーヒーテーブルは先に述べたように、なくても暮らしは成り立ちます。でも、あると「人生のささやかな時間」が、より深まる気がしました。大げさかもしれませんが、家具は人生を共に歩んでいくものです。残りの時間をどう過ごしていくか、は、どんな家具と生きていくか、でもあります。

注文したのは、使っているテーブルと同じデザイン・材・色の小型版。いまのダイニングテーブルが気に入っていて、尚且つ、コンパクトな空間なので、同じシリーズが視覚的に収まりがいいと考えました。同じデザインだと、家具がひとつ増えても大きな変化をそれほど感じません。すっきり暮らすには、色や材を絞った方がノイズが少なくなります。

広瀬裕子 デスク

天板はグレーを選択。アルコール拭き可能。木のテーブルのように水滴などのシミも気になりません。

テーブルがつくる「あたらしい居場所」

コーヒーテーブルは、お願いしてから半年後に届きました。グレーの天板、シルバーの脚、四角でも円形でもない形。以前からそこにあったようです。そして「やはり」となりました。そう。「やはり、あるといい」だったのです。

仕事の手を休めお茶を飲む。夜の読書や映画鑑賞。窓の外の風景をながめる。そんなとき、コーヒーテーブルがあるだけで「あたらしい居場所」ができたと感じます。長年ひとり掛けの椅子を使っていますが、そこにコーヒーテーブルが加わると、さらにリラックスできます。

広瀬裕子 デスクとチェア

スワンチェアは黒ねこの定位置。

25年前から使っているダイニングチェア、ひとり掛けの椅子。1年前に購入したダイニングテーブル、先日とどいたコーヒーテーブル。すべてヤコブセン・デザインのものになりました。狙っていたわけではなく、結果、そうなりました。結局、わたしにとって使いやすい家具だったということなのでしょう。その答えを、これからの時間で見つけたいと思っています。

広瀬裕子 デスクとチェア

コーヒーテーブルを置いたことでお茶・読書の時間がさらにたのしく。


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広瀬裕子

執筆のかたわら、50歳から空間設計の仕事をはじめ、現在は設計事務所の共同代表としてホテルや店舗、レストランなどのディレクション、フードアドバイス等にも携わる。著書に60歳からあたらしい私(扶桑社)など多数。
Instagram:@yukohirose19

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