崖から迫り出る秘密基地のようなミニマルでモダンな家ー「&her」ディレクター・関れいみさん【住まいと暮らしvol.76】

関さんの暮らしのルール
1)余白を大切に
2)自然で深呼吸
3)自分が心ときめいたものだけ置く

自然と都会をバランスよく感じたいと思い、東京から逗子へと引っ越して12年という関さん。
「出産して子どもをのびのび育てたいと思ったのもきっかけ。仕事も家庭のことも、すべて逗子で完結できるので、子育てと仕事の調整がしやすくなりました。犬の散歩で行く披露山公園は、江ノ島など海を一望できて心を整えられる場所。疲れたなと思ったらふらっと海に行ってぼーっとしたり。すぐにできるのでストレスを感じなくなった気がします。逗子や葉山には素敵な方が多く、刺激をたくさんもらっています」

家の外観はシンプルな箱に。「崖地という環境を逆手にとり、 崖から迫り出るようなエッジが効いた外観が、とても気に入っています」
ル・コルビュジエや板倉順三の、平面的でモダンな建築物が好きだという関さん。建築物のイメージを見せてオーダーしたという、シンプルでモダンな外観がとても印象的です。
「外観に関しては、最初に夫の“サンダーバードの秘密基地のようにしたい”という希望がありました。
開放的な家にしたかったので、天井を高く、平家にしました。リビングは25畳以上、窓の木枠を茶色にして、モダンな印象に。ラワン材とコンクリートの相対的なバランスは、設計士さんが考えてくれました」

自然が大きく見える、気持ちのよいキッチン。
ミニマル思考だという関さんは、余白を大切にする空間づくりを心がけているそう。
「両親がミニマル思考で、ものをあまり置かない家でした。ピンクやキラキラしたものに憧れていた幼少期はとても嫌だったのですが、DNAに刻み込まれているのか、今は気づけば自分もシンプルなものが好きになりました。本当に必要な、心がときめいたものだけを置くようにしています」

自宅からの眺望がお気に入り。「できるだけ景色を壊さないよう、オブジェも色を統一しています」
profile
関れいみ/せきれいみ
逗子を拠点に展開するアパレルブランド「&her」代表。シンプルで洗練されたデザインに、上質な素材感と遊び心のあるディテールをプラス。さらに、丈調整サービスを導入。ボトムスやワンピースは、身長に合わせて丈を調整して販売している。
Instagram@reimiseki
関さんがバトンを渡すのは、アパレルブランド『SHENERY(シーナリー)』のディレクターを務める川島幸恵さん。「古くからの友人である川島さん。いつも素敵な装いで、“それどこで買っているの?”と聞きたくなる、