18帖ワンルームで完結、 大人のひとり住まい。パフューマー・山藤陽子さんのくつろげる部屋（前編）
ほっとする、リラックスできる、落ち着く。クウネル世代にとって部屋は、くつろげることが大切です。それは、家族の形態が変わりひとり暮らしをするようになっても、実家を引き継ぎリフォームすることになっても、都心から自然豊かな地に暮らし替えをしても、そしてパリのアパルトマンでも。自分のスタイルとさまざまなストーリーを持つ16組のくつろげる部屋をお届けします。今回はパフューマー・山藤陽子さんのお部屋です。
間取り
築21年のマンション。1つある部屋は商品のストックなどを置くスペースのため、生活の場はベッド、キッチン、ダイニングがひとつにまとまった30平米のワンルームのみ。
狭いゆえの居心地のよさも。身軽な暮らしが今の自分らしい。
南向きの大きな窓から光が入るリビングダイニング。「どこに引っ越しても連れていく」『IKEA』のベッドはソファも兼ね、ここでくつろいだり、仕事をすることも。
南青山と目黒の2拠点生活から、コンパクトな賃貸マンションの一室に暮らしを集約したという山藤陽子さん。
「長年、仕事場のサロン兼自宅として借りていた南青山のマンションが急に立ち退きになってしまって。目黒にも住まいとして小さな部屋を借りていたのですが、この先のひとりの暮らしを改めて考えたとき、広い家は必要ないと思ったんです。愛猫がいたので、利便性のいい都心でペット可の物件を探して見つけたのが、このヴィンテージマンションでした」
サロンで使っていたトロッター式のチェストは収納兼飾り棚に。この一角でのんびり夜景を眺めるのも大好きな時間。
2年前から暮らす部屋は53平米の1LDK。引っ越しの際は、かなりの持ち物を処分したといいます。
「愛着あるものを手放すのはとても悲しくていやな気分でした。たくさんものを持ちすぎると、いざ手放すとなったときに心の負担にもなってしまうんですね。その反面、身の回りを整えることは自分を見つめ直すいいきっかけになりました。暮らしをコンパクトにしたら、気持ちも行動も軽やかになった気がします」
PROFILE
山藤陽子／やまふじ・ようこ
パフュームブランド『SCENT OF YORK.』代表。“気持ちいいこと”をキーワードにしたもの選びの提案、空間演出やコスメブランドの香りのプロデュースなどを手がける。
『クウネル』2024年7月号掲載 写真／玉井俊行、取材・文／矢沢美香
『クウネル』NO.127掲載
くつろげる部屋が好き！
- 発売日 : 2024年5月20日
- 価格 : 1000円 (税込)
