人が集い語らい、発信する家。『CASUCA』デザイナー・安野ともこさんのくつろげる部屋(後編)

ほっとする、リラックスできる、落ち着く。クウネル世代にとって部屋は、くつろげることが大切です。それは、家族の形態が変わりひとり暮らしをするようになっても、実家を引き継ぎリフォームすることになっても、都心から自然豊かな地に暮らし替えをしても、そしてパリのアパルトマンでも。自分のスタイルとさまざまなストーリーを持つ16組のくつろげる部屋をお届けします。今回は『CASUCA』デザイナー・安野ともこさんのお部屋です。

前編はこちら

間取り

1、2階で約170平米。築40年。ギャラリーのゲストや友人を迎えるのは1階。娘が一人暮らしを始め空いた2階の部屋を作品のアーカイブに。伊島さんの部屋は作業部屋でもある。

新しい生活やアイデアは家のキャラクターから。

こちらのヘイウッドチェストの上には家族や友人の写真や花、思い出あるグッズを並べた。壁のアートは「友人、知り合いの作品が多いですね」。センターは初期のエドツワキさんの絵、加藤大さんの薔薇と猫影やオクラの絵、細谷由依子さんの猫シリーズ、ハサミと糸の作品は渡邊笑理さんのミシン絵。

ギャラリーも先ごろオープン。夢をアグレッシブに育みつつ、心は安らげる空間になっているのを見ると、その基盤のつくり方が改めて気になります。

「不要なものは整理して、事務所や前の家で使ったりしまっていた好きな家具をこの家にあてはめ、アートや写真も数を抑えて飾って。理想に近い住まいになっています。公私の線引きは、自分の部屋を作り好きなものを厳選して置けたので気が楽に。いつゲストが応接間とLDを行き来しても邪魔にならぬよう、1階はものを多くしないと決め、クリーンだけどどこかラフな気分を大切にしてます」

ひとりで占有できるスペースを自分好みに研ぎ澄ませた安野さん。「写真は整理して減らし、好きなアートを壁にかけて、最近ようやく落ち着いたの」と小泉さんを招いて、アルバムを挟みちょっと懐かしい話を。なんともガーリーな光景……。

30年前に買った〈ヘイウッド〉のドレッサーやチェストが並ぶ。「以前の引っ越しで合わなくなって影をひそめていた家具をやっとふさわしい場に戻せました」。チェスト上には普段使いのバッグ。今ひんぱんに着る服はラックに、床にはシューズ……と色も楽しい。壁には最近入手したナガイセイジさんのアートを掛けている。

この日は安野さんのプライベートな部屋に小泉さんも初入室。「かわいいじゃん」という呟きが聞こえていました。

「昔、実家は商店だったので1階の店は小上りもありいろんな人が寄り合っていました。その頃の感覚が今蘇ります。伊島もサロン文化的なものをここで盛り上げたい希望が強いようです」(安野さん)

年齢を重ね、新しいステージでやりたいことを助ける素敵な空間を築いた安野さんですが、ここからまた予想のつかない動きが生まれるのかも?と思うのです。

ここでチャリティー物資の仕分けをしている時に安野さん、小泉さんが決起したYouTube発信。左の画家きしくりさんが参加し、右のDJ高木完さん命名により東京 VintAGEGirlsとして誕生した。第一回目の動画収録時の風景。「私たち世代も若い人もみんな元気にしたい! いろんな人とジョインしていきたいしいろんな場所から発信します」と小泉さん。YouTube:@tokyo-vintage-girls 東京 VintAGE Girls情報はInstagram:@tokyo_vintage_girlsで。

PROFILE

安野ともこ/やすの・ともこ

CASUCA』は6/10目黒に移転オープンする。舞台衣装を手がけるナイロン100℃公演『江戸時代の思い出』は6/22〜7/21。

『クウネル』2024年7月号掲載 写真/富永よしえ、取材・文/原 千香子

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『クウネル』NO.127掲載

くつろげる部屋が好き!

  • 発売日 : 2024年5月20日
  • 価格 : 1000円 (税込)

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