本誌で活躍中のフォトグラファー柳原久子さん。自宅の屋上で多くの野菜を育て、都会にいながらにして土に近い暮らしをしています。我が家の庭で野菜やハーブを育てて、植物の命の循環を観察する。それを収穫、日々の料理に活用して、自然の実りを余すところなくいただく。そんな喜び、楽しみについて教えてもらいました。
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自然の実りを、畑からキッチンへ。
少しあるだけで、料理をぐっと豊かに本格的なテイストにしてくれるハーブが身近にあることの楽しさは格別。最近凝り始めたパン作り、ディルを練りこんだパン(1枚目)は、ちぎったときにふわっとディルが香ります。剪定して間引きしたハーブはキッチンに置いて料理に。パッと使えて便利です(2枚目)。
ミント、レモングラス、レモンバームなどを使ったハーブウォーターは、洗って水に入れて数時間で完成(3枚目)。見た目にも涼やかで、暑気を払ってくれます。
一年を通じてよく作る南インド風のスパイスカレー。仕上げにローズマリーと生の月桂樹の葉を加えて、風味づけします(1枚目)。売っている月桂樹、普通はドライですが、フレッシュなものは香りが高く、おすすめ。育てやすい木なので、1 本あると便利、と柳原さん。トマトはソバージュ栽培に向いた、横へ広がって育つイタリアの品種(2枚目)。ゴーヤのカーテンのように、日よけを兼ねて育てるそう。シンプルなサラダに添えたルッコラも庭の収穫物です。
柳原久子/やなぎはらひさこ
フォトグラファー
本誌をはじめ、多くの媒体で活躍する写真家。自宅スタジオにて月に数回、プロにヘア&メイクをしてもらい、ナチュラルなポートレートを撮影してもらえる「なたね写真館」をオープンしている。https://natanephoto.com/
『ku:nel』2020年9月号掲載
写真 柳原久子 / 取材・文 船山直子