パリ歴20年超のマダムが案内する秘密のスポット。ルーヴル美術館の裏の庭園や日本人オーナーのコージーなカフェ

パリとフランスにまつわる情報サイトTRICOLOR PARISの主宰・荻野雅代さんと桜井道子さんおふたりが、毎月交替でフランスから日々の暮らしをご紹介。今月は、桜井さんが気持ちいい季節を迎えたパリの庭園やお気に入りの旬なスポットを案内してくれました。
目 次
新緑が爽やかな季節、可憐なお花に包まれて歩くパリ
パリにもついに初夏がやってきました!新緑がキラキラと目に鮮やかで、本当に美しい季節です。日も長くなり、ただのんびり歩くだけで幸せな気分になります。
雲ひとつない快晴に恵まれたそんなある日、チュイルリー公園からお散歩をスタート。ルーヴル美術館とコンコルド広場の間、まさにパリのど真ん中に、こんなに広々した緑地があるなんて、よく考えてみればとても贅沢なことですよね。四季折々に咲く花々がとってもきれいです。

チュイルリー公園には野の草花がこんなふうに自然に植えられていて、パリの中の田舎のような佇まいの場所が隠されているのがお気に入り。

ルーヴル美術館の建物をバックに、池の噴水を眺めながらベンチでひと休み、最高のひととき。
日本人オーナーが手がける、パリの“今”を感じるコーヒーショップ
チュイルリー公園を歩き回ったら小腹が空いてきたので、1区の「Dreamin Man(ドリーミンマン)」へ。日本人のオーナーさんが経営する人気カフェの3号店です。

パリ1区の小道に佇むコーヒーショップ、ドリーミンマン。古い建物の昔ながらの外壁をむき出しにしたファサードがなんとも味がある。(住所:31 rue Coquillière 75001 Paris)
パリではこのところ、コーヒーの美味しさにこだわった、おしゃれな雰囲気の「コーヒーショップ」が大流行中。数年前、北マレに1号店が開店したこの「ドリーミンマン」は、そんなブームを牽引するお店のひとつです。

飾り気のない、シンプルだけど落ち着くインテリア。流行りのコーヒーショップも、昔ながらのカフェも、それぞれの良さがあるなと思う。

ブランチにと注文したふわふわパンケーキ、そして抹茶ラテも美味…。
優雅な都会のオアシス、パレ・ロワイヤル庭園
美味しいパンケーキをいただいた後は、すぐ近くのパレ・ロワイヤルの庭園へ。こちらはチュイルリー公園よりもずっと小ぢんまりしていて、都会のオアシス感がたまりません...!
こんな晴れの日のお昼時は、周辺で働くパリジャンたちにとって最高の休憩スペースになります。しかもちょうどピンクの可憐なバラが美しいタイミングで、ラッキーでした。

回廊に囲まれて優雅なパレ・ロワイヤルの庭園はベンチがあまり多くないので、天気の良い日は取り合いになる。

いつも手入れが行き届いていて、ぴしっと揃えて刈り込まれている並木。木漏れ日がなんとも絵になる。
革の端切れから生まれる、フラワーブーケ
お散歩の締めくくりは、一風変わったお花を探しに、『Polène』(ポレーヌ)のポップアップへ。ポレーヌは、個人的にもバッグを愛用しているパリ発の大人気レザーグッズブランドで、2023年には東京・表参道に旗艦店もオープンしました。
そのポレーヌのバッグの製造過程で出る革の端切れをアップサイクルして作られるレザーフラワーと、ドライフラワーを合わせたブーケにできるポップアップが、7月26日まで開催中。(場所は67 rue Montmartre 75002 Paris)

7月26日まで開催されている『Polène』のレザーフラワーのポップアップ。

職人さんがひとつひとつ丁寧に革の花を作る様子を見ることもできる。
ダリアや極楽鳥花、蘭などをイメージしたフォルムに、『ポレーヌ』らしいニュアンスカラーをまとったお花たちは、それだけでも素敵だけれど、ドライフラワーと合わせることでより生き生きします。
どこに飾ろうかな、どんな花瓶に入れようかなとワクワク...しながら、帰路につくのでした。

好みのレザーフラワーを選んだら、フローリストさんがドライフラワーと合わせてブーケにしてくれる

レザー&ドライフラワーなのが信じられないほど美しいブーケたちをアートのように鑑賞。
写真・文 桜井道子
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プレミアムメンバー

トリコロル・パリ
荻野雅代さんと桜井道子さんのユニット。パリとフランスにまつわる情報サイトTRICOLOR PARISを主宰。最新ニュースやカルチャー、旅行・観光情報をはじめ、さまざまな情報を発信している。初のエッセイ『フランスの小さくて温かな暮らし365日~大切なことに気づかせてくれる日々のヒント』(自由国民社)は6万5000部のヒットに。
https://tricolorparis.com/