異国情緒とハシゴ酒!白い鉄火巻きに〆のおにぎり。知らなかったディープな長崎2泊3日旅/後編

大浦天主堂脇の階段坂は、苔むしたレンガと石壁がノスタルジックなムード。上りきると大浦展望公園があり、市街を一望できました。

東山手地区にあるオランダ坂。なだらかな石畳の坂道は異国情緒たっぷり。宿泊していたホテルから徒歩7分ほどだったので朝の散歩にぴったりでした。

大浦天主堂近くの土産店の看板猫。長崎の街歩きは人懐っこい地域猫との出会いも楽しい。

長崎にはしっぽが曲がった“尾曲がり(かぎ尻尾)猫”が多いそう。幸運を引っかけてくるといわれる「幸運の猫」に出会えたらラッキー!

長崎の街の美しい景観を支える「眼鏡橋」は、現在も人の往来が可能な現役の橋。1634年中国から伝えられた、当時最先端の技術で架設されたというアーチ橋。東京の「日本橋」、山口の「錦帯橋」と並ぶ日本三大名橋に数えられ、国の重要文化財。

眼鏡橋の近くに、長崎凧(ハタ)のお店を発見(長崎では凧のことをハタと言うそうです)。ハタの柄一つひとつに意味があり、縁起物としてお土産にも人気だそう。私も可愛らしい千鳥柄を購入しました。
『長崎凧 大守屋』 長崎県長崎市古川町4-2

街なかの橋にも、ハタの絵柄がデザインされていました。

長崎市内は路面電車が走っているので、街歩きに上手く活用して。

長崎にゆかりのある小説家、遠藤周作も通っていたという純喫茶『珈琲 富士男』。創業は1946(昭和21)年。丁寧に淹れたコーヒーと、ふわふわのエッグサンドのセット(890円)をいただきました。

『珈琲 富士男』 長崎市鍛冶屋町2-12
営業時間:9:00〜16:30L.O
木曜定休
Instagram:https://www.instagram.com/coffee_fujio/

眼鏡橋のたもとにある『匠寛堂』は、皇室献上菓子〈五三焼佳好帝良 天地悠々〉をはじめ、手間ひまをかけて焼き上げたカステラが人気の、長崎を代表するカステラ専門店。店奥にある茶房『玉響』で、人気のカステラとお茶のセットを召し上がれ。
焼きたての〈煌かすていら〉と和紅茶のセット「たまゆらセット」1,000円。

『匠寛堂』 長崎市魚の町7-24
営業時間:10:00〜17:00L.O
月曜定休
公式サイト:https://www.shokando.jp/

大浦天主堂周辺をちょっと踏み込んだところに、神社(鳥居)、お寺(門)、教会(尖塔)が隣り合っている奇跡的な場所が! 地元の人は「祈りの三角ゾーン」と呼んでいるそう。

“ふしぎな長崎”を知ることができるのが花火店。中国文化の影響を受けた長崎では、お墓参りや精霊流しで花火を上げ、爆竹を鳴らす風習があるのだとか。

老舗花火専門店『立岩商店』で取り扱う花火は600種以上。花火は1本単位で購入でき、打ち上げ花火や爆竹がセットになった「精霊流しセット」から耳せん(!)まで揃い、大人も子どもも思い思いに花火を選ぶ楽しみがしみついているそうです。

墓石の文字が金文字なのも独特。お盆のお墓参りは夕方から夜にかけて行われ、墓前で花火をするそう。花火と同様、中国から伝わる故人に対する風習が今も残っています。

海老のすり身をパンに挟んで揚げた食べ物〈ハトシ〉。明治時代、中国の福建省から伝わったとされ、ハ=エビ、トシ=トーストが名の由来とのことですが諸説あり。ふわふわの食感で想像以上に美味!

初賞味の〈ハトシ〉をいただいた『福壽』。ここのちゃんぽんも言わずもがな最高! 余談ですが、長崎でのちゃんぽんは “昼ごはん”なので、夜は閉店していることが多いみたいです。

ウワサに聞いていた“白い鉄火巻き”。通常は真っ赤なマグロの身を使うから鉄火なのだけど、長崎ではヒラス(ヒラマサ)やブリ、ハマチなどの白身を使います。知られざる長崎名物!

〈白鉄火巻き〉をいただいた『鮨場 いぶき地』は、コース6,000円〜。

食で一番ユニークだと思ったのが、ハシゴ文化。地元の人に連れて行かれるがままに思案橋横丁でのハシゴ体験。1軒目は「おでん」からスタート。昭和6年創業の『桃若』は鶏ガラ出汁の味付けのおでんが人気。

2軒目、ハシゴに欠かせない「ひとくち餃子」は満席で大賑わいだった『とり福』にて。パリパリした皮が香ばしくて、幾つでも食べれてしまう怖さよ…。ちなみに、骨付き唐揚げと(なぜか)ニラ玉も一緒に注文するのが長崎ツウなのだとか。

長崎人の〆は「おにぎり」だというので、3軒目、おにぎり専門店『かにや』へ。さすがに満腹だったはずが、5人でむしゃむしゃと完食。夜も深めだというのにすでに満席で、お店を出る頃にはさらに行列が! 恐るべし長崎ハシゴ文化!

一晩で、おでん、ひとくち餃子、おにぎりと3軒ハシゴしたのは、小料理屋がひしめく「思案橋横丁」。ディープな長崎の夜を堪能。

バンクベッド(2段ベッド)タイプのお部屋は天井も高く広々。友人3〜4名での滞在におすすめ。

部屋にはIHコンロ付きのミニキッチンがあり、キッチン道具やお皿、グラスなど、あったら助かるグッズも完備。

最大12名定員、貸切で利用できるサウナルームも。(要予約)

ホテルの1階は『JUNE COFFEE』。朝食もここでいただくことができます。

ホテルの立地も良し! 大浦天主堂、グラバー園へは徒歩7分。軍艦島デジタルミュージアムやフェリーのりばへは徒歩3分、新地中華街へは徒歩10分ほど。路面電車の「大浦天主堂駅」まで徒歩2分。

ホテルから大浦天主堂駅までの道沿いには大好きなカステラ専門店『松翁軒』と『福砂屋』が並び、ちょっとしたカステラ通りに。

ドラマ『海に眠るダイヤモンド』で注目!軍艦島など、ディープな長崎2泊3日旅/前編に続いて、後編をお届けします。

長崎市はご存じのとおり坂の街。ですが、今回 ...[続きを読む]

取材・文 神保亜紀子

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