２度目の青春が訪れたような50代。

心がけているのは、
・思いついたら、すぐやってみる。
・誘われたら、出かけてみる。

そう。最近の私は「軽やか」なのです。

これまで、時間的にも金銭的にも、なかなかできなかったことができるようになったのは、自分の行動において自分で責任がとれる範囲がくっきり見えるようになったから。

さらに、50代になって人との間に適度な距離感を見つけるのが上手になったような気がします。

人との関係は、仲良くなろうとか、好きになってもらおうと思うのではなく、目の前にいるその人の好きなところを見つけるだけでいいんだなって気がついたんです。

軽やかになれたおかげで、この旅に出かけることができました。

テーマは手仕事。期間は３週間。ロンドン→リトアニア→ラトビア→エストニア→フィンランドをめぐる旅。一緒に旅する人数も、そのときどきで、増えたり、減ったり。

この旅で、たくさんの人、コト、モノに出会い、たくさんの「好き」を見つけることができました。

本書では、私の旅の楽しみ方と、出会ったものをご紹介します。

久しぶりの海外旅行。旅慣れていない私にとって、失敗もたくさんありました。ケーブルの差し込み口の形が合わなくてスマホの充電ができなかったり、重量オーバーで急遽ラトビアのイケアでファスナー付きバッグを買ったり！

旅先で役立ったものをご紹介します。

私の日常は家に引きこもっていることが多いので、スニーカーを持っていませんでした。そこで娘と息子がはいている『グラウンズ』のスニーカーを購入。孫悟空がのっかっている雲みたいな透明のソールがかわいいメイドインジャパンのスニーカーです。

おしゃれを楽しむためにヒール靴もひとつ欲しい、ということで、旅の相棒に選んだのは、『ビルケンシュトック』の〈メリー〉です。私は親指の爪が上に反っているので、つま先が狭くなっているデザインの靴は足が痛くなってしまいます。そんな自分の足の形に合うヒール靴を長年探していて、ビルケンシュトックのメリー、『トリッペン』の〈オリノコ〉、『ダンスコ』のマリアの３つを見つけました。ヒールは５〜６センチくらいあるので、洋服のシルエットがきれいに見えます。

今回メリーを選んだ理由は、いちばん軽かったから。コルクのソールなのでヨーロッパの旧市街に多い石畳の街もスイスイ歩けました。

※本稿は『手仕事をめぐる大人旅ノート 』（大和書房）より一部を抜粋・編集したものです。