【西田尚美さん】私を魅了する京都人。はんなりとすてきな呉服「に志田」主人の西田郁子さん

人々を惹きつけてやまない京都の魅力は、この地での暮らしや文化に関わる「人」にもありました。 今回は俳優・西田尚美さんが紹介してくれたすてきな方は呉服「に志田」主人、西田郁子さん。その出会いから現在の関係をお伺いしました。

PROFILE

西田尚美/にしだなおみ

俳優。1970年生まれ。モデルから女優へと転身。数多くのドラマ、映画、舞台で幅広く活躍している。

西田郁子/にしだいくこ

1941年創業の呉服「に志田」主人。銀行勤めを経て、祖父、父の後を継ぎ、華やかで品格のある「に志田」らしさを次代につなぐ。

出会いは『に志田』の着物に惹かれ、出かけた展示会

出会いは、西田尚美さんがお茶を始めて着物に興味を持った頃、ふと目にした『に志田』の着物に惹かれ、出かけた展示会でのこと。

以来、京都のお店にも何度か足を運び、ご自身のみならず、娘の七五三の着物や浴衣を相談するなど、心強い指南役としてお付き合いを深めてきました。

に志田』の留柄である三君子の生地に檜扇吉祥紋をあしらった七五三の着物。「髪飾りや履物などもトータルで合わせていただきました」(尚美さん)

白地の浴衣を探していたときも郁子さんに相談。金魚柄の愛らしい一着。「折々の成長を刻むお子さんの着物はやはり可愛いですね」(郁子さん)。

「郁子さんはとても美しくて、またお会いしたいなぁと思わせてくださる方。はんなりとしていながら芯の強そうなところも素敵なんです」と尚美さん。

「尚美さんとお会いした頃は、正直、仕事にさほど慣れていなかったと思います。お客さまとお話しする機会を重ねて、おかげさまでよく勉強するようになりました。ご相談の意をくみながら、だんだんと私らしくおすすめできるようになったのかな、と思います」と語る西田郁子さん。主を務める『に志田』は、いわゆる呉服屋といった店構えでもなければ、着物や反物が飾ってあるわけでもなく。風情ある町家の奥座敷でゆっくり時間をかけて選ぶというスタイルには、普段のぞくことのできない京都の暮らしを垣間見るような楽しみもあります。

「呉服屋で特別にその方のためだけにご相談を受けるというのは珍しいかもしれないですね。お話を伺って、ご希望に沿うものを見ていただきながら二時間ほど。みなさん、集中されますよ。何も一式揃えなくても、着物をお持ちいただいて合う帯や小物を選んでいただくというのもいいと思います」

に志田の店主郁子さんに折に触れ、着物の相談を

コロナ禍もあり、少しご無沙汰だというお二人。「娘の十三参りの着物をお願いするつもりが、仕立てることもお参りもかなわず」と残念がる尚美さん。「娘が成人するときは、一緒に伺って相談に乗っていただきたいと思います」と夢を膨らませます。

かたや郁子さんは、「お連れしたい場所もいくつかあるんですよ。美味しい和食のお店や、センスのいい革小物のお店なんかも。京都には次々と新しいものができますが、私は相も変わらず同じところに通ってお付き合いを続けることの方が多いですね」と、なじみの店を案内する日を心待ちにしています。

呉服 に志田

住:京都市中京区円福寺町348
電:075-231-3684
 Instagram:@gofuku_nishida
電話かメールで事前予約を。

【西田郁子さんおすすめの店】お客さまにも人気の老舗御菓子司

「美味しい和菓子で、まずほっと落ち着いていただきます」。銘菓『松露』で名をはせる『二条駿河屋』は、茶人からの信頼もあつい名店。

二条駿河屋

住:京都市中京区二条通新町東入ル大恩寺241
営:9:00~18:30
休:日曜・祝日
Instagram:@nijo_surugaya
現金のみ 持ち帰り

写真/山下郁夫、取材・文/河合映江、編集/黒澤弥生

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『クウネル』No.123掲載

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  • 発売日 : 2023年9月20日
  • 価格 : 980円 (税込)

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