アーティスト片山優子さんが、世界に一つだけのラグ作り「タフティング」に挑戦!
オリジナルのデザインで、一からラグ作りを体験できる「タフティング」をご存知ですか?今回は話題のタフティングを体験しに、大阪市内にあるタフティングスタジオ『ラグモンスターズ』を訪れました。体験の様子をレポートしたいと思います。
好きなデザインでラグを作れる「タフティング」とは?
「タフティング」は、寒さが厳しい北欧で、手袋の内側に羽毛を埋め込む技術として考案されたのが始まりだそう。タフティングガンという専用の機械を使用して、布の上に束ねた糸を打ち込む織物技法のことです。ラグやカーペットなどを制作する技法として以前から用いられてきましたが、アート作品のような自由度の高さや、おしゃれなインテリアとの親和性からコロナ禍の韓国でブームとなり、日本に上陸しました。
私がそんなタフティングのことを知ったのは、友人の山岡まさえさんからでした。彼女はグルーデコ協会の理事を務めており、ファッションやアート、食の話で盛り上がる素敵な仲間です。
山岡さんは、もともと「グルーデコ」という粘着性のあるパテを使用し、再現性のある(ハウツーをお教えしたら再現できる)ハンドクラフトを楽しんでいたのですが、もっと自由に創作できるものを作りたい!と始めたのがタフティングだそうです。
山岡さんがタフティングをスタートしてから、それはそれはすごい勢いで、知識や技術を吸収していく様子を間近で見ていました。タフティングに興味を持った私も、山岡さんが開いたタフティングの制作スタジオで体験させていただくことになりました。
デザインを決めて、いざラグ作りスタート!
今日は山岡さんと一緒に、ラグ作りを始めていきます。
私が作りたいラグの主役は「蜂」。大阪の郊外、箕面という自然に恵まれた環境で育った私の記憶の中で、昆虫の存在は大きいものです。それと、以前、神戸ファッション美術館で、ナポレオンが戴冠式で着ていた赤いマントの再現展示を観たとき、マントに施された蜂の刺繍があまりに美しくて感動したことを覚えているからです。
完成までの作業時間は、全部で4時間ほど!ですが、想像してたより全然スムーズに完成しました。山岡さんとおしゃべりしながら、あっという間でした。意外と簡単に楽しみながら出来たことに感激した私です。
山岡さんとお会いするときは、いつもお互いの未来のことを話しています。まだまだ欲張りな私たち。この日、私は来年の作品の構想を話しました。
山岡さんは「手作りすること自体がSDGsの目標達成に貢献していることを、多くのハンドメイド愛好家に知ってもらいたい」という想いから、2022年より『ハンドメイドでSDGs』という活動を始めています。特に私たちの世代は、持続可能な生活を送るうえで基盤を作る重要な存在であると自覚しています。今回体験したタフティングをはじめ、山岡さんはさまざまな創作活動を通して、循環型の暮らしを継続していきたいと熱く熱く語ってくれました。
私もその想いに強く共感します。作業にも熱中できて、完成後もインテリアやアートとして楽しめるタフティングですが、オリジナルだからこそ特別な気持ちが生まれると思います。それは、一つのものを大切することにつながり、それが結果として持続可能な暮らしを叶えるのだと。
この記事を読んだ方が、少しでもタフティングに興味を持っていただければと思っています。
タフティングスタジオ大阪・ラグモンスターズ
住:大阪府大阪市中央区北久宝寺町2丁目6−10
公式サイト:https://rugmonsters.jp/
Instagram:@rugmonsters
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この記事の
プレミアムメンバー
片山優子
ボタンを用いて、想像を超えるコンテンポラリーアートジュエリーを制作するアーティスト。さまざまな年代と背景のボタンを用い、新たに愛と想いを吹き込むことで力強くも美しい作品を生み出す。CHANEL「ベストサヴォアフェール」にも選ばれた経歴を持ち、国内外でも注目を集めて幅広く活動している。
Instagram:@yuukokatayama