味も食感もレストラン顔負けの、ハイレベルな取り寄せスイーツが増えています。 賞味期限をあまり気にせず、いろいろな楽しみ方ができるアイテムが多いので、自分へのご褒美にいかがですか。
日持ちのする焼き菓子か、冷凍のアイスだけ、なんて思い込んでいませんか。 実は、技術や流通の進歩で、お取り寄せアイテムは劇的に進化しています。足を運ばなければ手に入らなかった繊細なケーキも、急速冷凍などの技術で取り寄せ可能に。また、冷蔵で、レンジで温めてと、ひとつのケーキで多彩な味わい方ができるものも増えています。冷凍なら、好きな時に温度や切り方を変えて。 焼き菓子なら、できたてと1~2週間後の味や食感の違いをと、その変化も魅力的です。
1. Patisserie SATSUKI(パティスリー サツキ)/
スーパーフルーツケーキ
23年物のラム酒が香る贅を極めた 1 本
最高級の材料で作るスーパーシリーズのフルーツケーキ。生地にしみこんでいるのは、23年物のグァテマラ産ロンサカパ。
果物のような甘い香りを持つ芳醇なラム酒が、 7種のドライフルーツやチョコとひとつになり、ケーキを特別なものにしています。チョコのほろ苦さも良いアクセントで、上にはかけて楽しむラム酒入りのチョコも。
2. 慶希処 AMATERRACE/
和栗の慶希
和栗と蜜芋生地の見事なハーモニー
自然な甘さを追求したらたどり着いたという、鹿児島・種子島産蜜芋を生地に使った専門店のパウンド。
熱の伝わり方が優しい特注の木型を使い、低温でじっくり焼いた生地は、しっかり冷やすと、濃密でしっとりとした舌ざわりに。和栗の慶希は、そこに渋皮つきとメープルシロップ漬けの2種の熊本産和栗を、ぎっしりまるごと13 個! どこを切っても栗を存分に堪能できます。
3. MERVEILLE(メルヴェイユ)/
クグロフ キャラメリゼ
毎日異なるおいしさに出合える幸せ
ミシュランの星つきフレンチ店で、その魅力に触れたパティシエが、材料から混ぜ方、焼成まで見直し、完成させたバター生地のクグロフ。
発酵バターのコク、キャラメルのほろ苦さ、ブランデーの香り、和三盆糖の甘さ、クルミが織りなす味の重層感と、日々刻々と表情を変える味と食感が醍醐味。おすすめは、生地がしっとり、味に深みが増す、常温で10~20日目のもの。
4. Libertable(リベルターブル)/
フォアグラのレーズンサンド
ブームのレーズンサンドも唯一無二
独創的なケーキを作り続けるパティシエのスペシャリテは、フォアグラとリンゴの組み合わせ。それを彷彿とさせる新作のレーズンサンド。
やわらかいサブレの間には、 フォアグラのクリームと、ソーテルヌワインに漬けた大粒のグリーンレーズン。クリームが持つ塩気 とコク、レーズンの香りと甘味、そしてサブレの香ばしさ。ひと口で訪れるめくるめく味は、他にありません。
『ku:nel』2021年1月号掲載
写真 柳原久子 / 取材・文 齋藤優子